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みんなわがままでアグレッシブ!密室劇『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』

クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的 [DVD]
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 最近ハリウッドの王道ばかり観ていたので、たまには知る人ぞ知る名作に手を出したくなりスペイン映画『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』を鑑賞。本作はカルト的人気を誇るアレックス・デ・ラ・イグレシアが監督を務めた密室劇。それがもう奇抜さと過激さあふれる作品なんです。

 舞台はマドリードの一角にあるこじんまりとしたバル。パソコンで仕事をする若いクリエーター、銀行員、元警官、清掃員など、さまざまな人で賑わうその場所に、一人の美しい女性がやってきます。携帯のバッテリー切れのため充電しに入った彼女に、男の店員は鼻の下を伸ばし他の客が置いていった充電器をあさります。一方で、注文の品がなかなか届かないことに苛立った銀行員は料金を支払い、バルを出ます。すると突如、何者かに狙撃され、倒れます。清掃員は、使命感から銀行員のもとへと向かい助けようとしますが、清掃員も狙撃されてしまいます。店内に残された人々はパニック状態。そんな中、ふと外を見ると、2つの死体と血痕が跡形もなく消えていて......。

「死にたくない」「変なことに巻き込まれたくない」そんな思いからどんどんわがままでアグレッシブになっていく登場人物たち。冷静な判断すらできず、ちょっと考えたらわかるだろうというミスを連発したり、子供っぽい言い合いをしたり。そんなパニックなシチュエーションを見ていると、なんだか笑えてしまいます。みんなわがまま、みんなアグレッシブ。そんな人達の密室劇は、奇抜さと過激さに溢れていました。ちなみに私はラストシーンがお気に入り。奇抜すぎるからと途中で諦めずに最後まで見てほしい作品です!

(文/トキエス)

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