もやもやレビュー

違う世界が見えてくる『ブラッド・ダイヤモンド』

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ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
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ダイヤモンドは高い。一度も買ったことはないけれど。なぜダイヤモンドが高価かというと、自然から産出される量が非常に少ないから、というところまでは知っていた。調べてみると、どうやら1トンの岩石から1g未満しか取れないらしい。それだけ希少な上にとっても美しいので、古代よりずっと高い人気を誇っている、それがダイヤモンドという鉱物である。

しかし女性の憧れを集める一方で、ブラックな面も持ち合わせていることは、あまり知られていない。採掘場所で奴隷のような過酷労働を強いていたり、テロリストの資金源だとも言われている。さらには、ダイヤモンドの原産地のほとんどで紛争が勃発している。そんな血塗られたダイヤの世界にざっくりと切り込んだのが『ブラッド・ダイヤモンド』という作品である。

舞台は90年代、アフリカのシエラレオネ。この地域は高品質なダイヤ産地であるため、ゲリラ組織の資金源として狙われている。ある日、貧しい猟師が暮らす村が反政府過激派に襲われる。漁師ソロモンは捕らえられ、ダイヤモンド採掘場に奴隷として送られてしまう。元の暮らしへ戻りたい一心で、偶然見つけたピンクダイヤの原石(おそらく数億円)をとっさに盗む。このことをたまたま知った密輸商人のアーチャー(レオナルド・ディカプリオ)は、ダイヤと交換条件に彼の家族を探すことを提案。彼自身も、そろそろ密輸業の辞め時だと感じでいたのである。アーチャーは、ひとりの女ジャーナリストに密輸に関する大ネタを渡す事を条件に、自分とソロモンを脱出させるよう頼む......。

美しいものの陰にこんなことが起きているのかとショッキングな内容だが、実際に似た事件が起きており、真実をベースに制作されている。この映画を見て、ダイヤモンドをつけたり贈ったりすることを躊躇う人も出てくるかもしれない。そんな人に是非おすすめしたいのが、エシカル・ダイヤモンド。エシカル(=道徳的、倫理的)、つまり人工ダイヤモンドのことで、本物より20〜40%ほど安く、品質に大差がないのだとか。映画と一緒にチェックしてみてほしい。

(文/峰典子)

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