もやもやレビュー

コミュ力を高める近道は、トイレのドアをぶっ壊すこと。『ふたりのパラダイス』

ふたりのパラダイス [DVD]
『ふたりのパラダイス [DVD]』
ジェニファー・アニストン,ポール・ラッド,ジャスティン・セロー,マリン・アッカーマン,デヴィッド・ウェイン
ジェネオン・ユニバーサル
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 社会に縛られず、個人の価値観を信じて人間らしい生活を送るヒッピーという存在。「本来の人間らしさ」をさらけ出した彼らのコミュ力に圧巻されるコメディ作品『ふたりのパラダイス』を今回はご紹介します!

 ニューヨークに暮らすジョージ(ポール・ラッド)とリンダ(ジェニファー・アニストン)夫妻は、夢だったマンハッタンのマンションを購入! しかし、購入した直後、ジョージは仕事を解雇されてしまいます。彼らは買ったばかりの家をすぐさま手放し、簡易トイレのレンタル会社を経営するジョージの兄を頼るため南部へ向かいます。道中、ストレスが溜まりまくっていた彼らは、休憩できるホテル「エリジウム」を見つけ、立ち寄ることに。そこで、謎の全裸の男に出会い、慌てふためき車を横転させてしまいます。朝まで身動きが取れなくなったジョージとリンダは、「エリジウム」に一晩だけ滞在することに。そこに暮らすヒッピーたちに歓迎されることで、今まで当たり前のように送ってきた生活に違和感を感じ始めます。

 ヒッピーたちの、自然に感謝したり、虫を殺さなかったり、肉を食べなかったりするライフスタイルは、都会生活が長い彼らとは正反対。驚くことに、「エリジウム」にはなんとドアがなく、プライベートも全くなし。ドアがないトイレで用を足すジョージに向かって、ヒッピーたちが便秘が治る方法を語り出すシーンには、空いた口が塞がりません(笑)。そんなヒッピーたちの世界観を目の当たりにすれば、「人に気を使う」「自分を押し殺して、その場を乗り切る」という日本人らしい概念が見事にブチ壊れます。今、人間関係に悩んでしまっている!という人にぜひ観てもらいたい作品です。

 また、ヒッピーたちの生活と今の自分の生活を見比べながら本作を楽しむこともできます。本作を観れば、今、私たちが使っている携帯電話や、家のドアなど「あたりまえのもの」に感謝したくなること間違いなし!

(文/トキエス)

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