【80年代特集!】ハリソン・フォードの元祖壁ドンを拝む。『ブレード・ランナー』
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今観ても圧倒的な映像クォリティに胸がバクバクしてしまうSF映画の金字塔。映画が公開された1982年は、ファミコンすらまだ発売されていない(ファミコン発売は翌年の1983年)、ローテク時代。というわけで、あのすごい世界観、CGでなく特撮によるものです。だからこそなのか、ああいうのを見慣れているはずのCG全盛の今でも、その緻密さ、濃度にずっと溺れていたくなります。
舞台は2019年(もうすぐ!)のロサンゼルス。外見は完全に人間そっくりのレプリカント(人造人間)が製造されている近未来です。主に危険な労働に従事し、奴隷のような扱いを受けていたレプリカントたちでしたが、やがて反旗を翻し、巧妙に人間に紛れて暴動、殺人などを行うように。そこで警察は、レプリカントを処刑するための専任捜査官「ブレードランナー」を結成。一度は引退していたハリソン・フォード演じるブレードランナーのデッカードが、殺人を犯し脱走した4人のレプリカントを追います。
ハリソン・フォードの影のある中年感に、ハードボイルドおじさん好きとしては胸が高鳴りますが、中でも見所は、最近人気の「壁ドン」シーンです。ブレードランナーでありながら、レプリカントのレイチェルに惚れてしまったハリソン・フォード。部屋を訪れてきた彼女といい感じになり、調子に乗ってキスをしようとしたら、なぜか彼女、急に帰ろうとします。そこでハリソン・フォードがとった行動が、壁ドンならぬドアドン。からの、軽く彼女を突き飛ばして、優しくキス。そして、今度は君から「キスして」って言えと強要。乱暴と優しさの、めくるめく緩急、ラビリンス。やばいで、マジこれ。壁ドンは万国共通、時代も超えるんです。
ちなみに『ブレードランナー』、現在続編を制作中だとか。楽しみすぎて鼻血出そうです。
(文/鬱川クリスティーン)