ドラえもん好きに悪い人はいない！『STAND BY ME ドラえもん』

映画『STAND BY ME ドラえもん』は、全国東宝系で公開中！

　映画館での周りのマナーって気になりませんか？　隣や前後に座る人によって席の当たり外れが決まりますよね。

　現在公開中の『STAND BY ME ドラえもん』は、藤子・F・不二雄さん生誕80周年を記念して、史上初の３DCGで作られたドラえもん。ドラえもんとのび太の、出会いから別れまでが描かれています。

　見所はなんといっても、22世紀に帰ることになったドラえもんと、のび太の別れのシーン。いつもだったらすぐ「ドラえもーーーん（涙）」と言って泣きついていたのび太が、ドラえもんを心配させないようにと、ジャイアンにどんなにボコボコにされても負けなかった姿に目頭が熱くなります。

　そして、出会った当初は、手のかかるのび太の世話を嫌がったドラえもんが、たくさんの短所（だと思っていたもの）さえ愛しく思えるほど、のび太との別れが辛くなっている様子にもまた、胸熱が止まりません。

　普段はイラッとしてしまう人の短所。でも、短所の多さは、実はその人の愛嬌とも比例するのかもしれない。人を想い、想いやられる素敵さを改めて感じました。・・・と、そんなことを思っていたら、周りではこんなことが。隣でわしわしとポップコーンをつまんでいたイケイケのダンサー系男子が、タオルを取り出すほどの号泣をしていたり。泣き叫ぶ赤ちゃんと一緒に最後まで映画を見続けた親に、誰ひとりとして文句を言わなかったり。ドラえもん好きには悪い人はいないと思った映画でもありました。

　名作と名高いのび太の結婚前夜のエピソードも描かれる本作、ドラえもんファンならずともたくさんの人にみてほしい映画です。秦基博が歌う主題歌「ひまわりの約束」が涙を誘うこと必至です。
（文／森山梓）