男は身長じゃない! 仕事を楽しんでる男子が一番カッコいい! 『ザ・レイド』
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「身長が180cm以上ある人としか付き合えない!」なんて声高に訴えてる女子は、この映画を必ず見るべき! 男は身長じゃない!ってことを、思い知ろう!
東南アジアの伝統武術「シラット」の殺傷力を高めた「軍隊式シラット」を全面に打ち出した、インドネシア産アクション『ザ・レイド』。製作費約100万ドルという低予算ですが、舞台を1つのビルに限定するなど、予算のメリハリをしっかり利かせ超スパイシーな作品に仕上がってます。2011年のトロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門の観客賞を受賞(昨年は園子音監督の『地獄でなぜ悪い』が日本人初受賞)。
とにもかくにも、シラットを使った超激しい肉弾戦がウリにして超面白い脳筋系映画なのですが、なかでも主人公を食うほどに輝く存在感を放っていたのが本作最強のラスボス"マッド・ドッグ"。そして彼は、すごく身長が低い! 来日イベント時の映像を見るに、ゲストに登場したBerryz工房のももち(150cm)よりもちょい低め。ももちがけっこう厚底なヒールブーツを履いていたことを加味しても、マッド・ドッグの身長は160cmあるかないかだと思われます。
クライマックスの格闘シーンでは、主人公側が2人がかりで挑んできても、互角......いや優勢を誇ってしまうモンスター級に強いマッド・ドッグ。しかし彼が格好いいのは、ただ強いからじゃありません。相手を簡単に殺せる場面でも決してそうはしない。効率的な立ち回りよりも、純粋に仕事を楽しむことを大事にする男なんです(戦うことが大好きな変態野郎とも言えますが)。
身長も低く決してイケメンではない彼が、身長170cm超のイケメン主人公を凌駕するほどに輝いて見える理由は、まさにその仕事を楽しんでいる姿があるから。ちなみにJTBモチベーションズが2010年に行った調査http://www.jtbm.co.jp/database/369/によると「女性の約3人に1人が"仕事を楽しむタイプ"を恋人にしたい」と回答したそうです(逆に、約4割の人が恋人に選ばないと答えたのが"出世志向タイプ")。女子は身長以外もちゃんと見てます。
好きな女の子が身長180cm以上希望系で絶望している身長低めの男子の方。仕事を楽しんでいる姿をアピールしつつ、この映画を彼女に勧めてみてください。
(文/鬱川クリスティーン)