もやもやレビュー

「おもてなし」の原型がここに。『間宮兄弟』

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『間宮兄弟』(江國香織原作)は、故森田芳光監督の2006年の作品。佐々木蔵之助(兄)とドランクドラゴンの塚地武雅(弟)演じる2人の兄弟は大の仲良しで、30代になっても同居をし、何をするにも一緒。外食も、銭湯も、寝る時も、残念ながら女性にモテないところも共通しています。

 自分たちに足りないものは「恋」! そう思い立った2人は、それぞれに気になる女の子を呼んでのカレーパーティを計画します。招待するのは、弟と同じ職場で働く小学校教師の葛原依子(常盤貴子)と、兄弟の行きつけのビデオ屋でアルバイトをしている本間直美(沢尻エリカ)という2人の美女。実は2人とも彼氏持ちでしたが、そうとは知らない兄弟は全力でおもてなしをします。

 恋という目的はあるにせよ、この兄弟が素晴らしいのはおもてなしの「準備」すらも、めいっぱい楽しんでいるところ。どんな好みにも対応できるように数種類の手作りカレーを用意し、食卓には花を飾り、食後のモノポリーでも女の子を喜ばせることに心を尽くす。その甲斐あって、パーティーは大成功。続いて計画した浴衣パーティーでは、直美の妹・夕美(北川景子)も参加することに。彼氏同伴ではありますが。

 相手を喜ばせるためには手間を惜しんではいけない。そして、手間を手間と思わず楽しむ精神を、間宮兄弟は教えてくれます。あと、"カレーは必ず数種類"も大切な教えです。だって女子はバリエーションに弱い生き物ですから!

(文/森山梓)

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