もやもやレビュー

非コミュがリア充になれる秘策を、映画『初恋のきた道』に見出す

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 毎朝、誰か挨拶する人がいる状況が羨ましいです。
 友達が少なすぎて、下手したら一日に誰とも言葉を交わさない日もザラにあったりします。

 そんな孤独と闘うべく、一人で週末に映画『初恋のきた道』を観てみました。

 簡単にあらすじを説明します。チャン・ツィイーが演じる村娘のチャオディは、村にやってきた新任の若い先生に一目惚れ。言葉を交わす前から、とにかく果敢にアタックを続けます。といっても、別に彼に積極的に話しかけるわけでもないんです。彼がいつも歩く通り道で待ち伏せしてすれちがってみたり、彼が働いている学校のそばで井戸の水を汲んでみたり。またあるときは、彼が食べるかわからないお弁当を一生懸命作ってみたり。

 健気すぎる! っていうか、チャン・ツィイーが美少女すぎる!

 狭いコミュニティなので、そんなカワイらしい彼女の姿はすぐに先生の目に留まります。すると、先生もいつしか、「あ、なんかこの子いいかも...」と恋心を抱いたようで、別に告白などの決定的ナニカがあったわけじゃないのに二人は両思いに!! なんだそれ! 羨ましすぎる! 

 都心に住んでいると、人口が多い分、出会いも確かに多い。が、その分、付き合いも浅くて、ものすごく仲良くなるなんてことはなかなかないわけで。嫌でも誰かに遭遇するのが当たり前の小さいコミュニティだったら、こういう恋も出会いも自然に生まれるのかもしれません。

 ちなみに、「会う頻度の高い相手に、人は好意を抱きやすい」という現象は、「ザイアンスの法則(単純接触効果)」と呼ばれるれっきとした心理現象なのだとか。

 この現象を駆使すれば、友達が皆無に等しい私でも、「こういう小さいコミュニティに移住したら、もう一人で毎週末映画だけ観て過ごすような、孤独な想いをしなくて済むかも!」と、人生の活路を見出した気がしました。

(文/ハリ山トゲコ)

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