もっとアイドルを好きになろう! 『ベッカムに恋して』
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先月、デビット・ベッカム選手が今季限りでの現役引退を発表しましたね。『ベッカムに恋して』を、そうそう私もですよ!と思いながら観ました。
ちなみにこの映画、ご本人は登場しません。原題の「Bend It Like Beckham」は、ベッカムのような弧を描くキックが蹴りたい、また、そのキックのように人生を変えたいという意味だそうです。
主人公は、英国在住のインド系の女の子ジェス。インドの伝統や文化を厳しく教育される家庭に生まれながらも、ベッカムが大好きで、部屋中にポスターを貼り、彼に話しかける日々。そんなある日、公園で友達と楽しくサッカーをしていると、地元の女子サッカーチームでエースストライカーとして活躍しているジュールズから勧誘を受けます。親に内緒で始めるもすぐにバレて反対に合ったり、ジュールズと恋敵になったり、スカウトも来るという決勝戦の日が姉の結婚式に重なったりと、次々に色々な障害が起こります。で、最終的には米国の大学のスカウトを受け、ジュールズと海の向こうへと渡ります。
ちなみにジュールズは有名になる前のキーラ・ナイトレイが演じていますが、この作品が彼女の出世なんだそう。そのジュールズは片想いでしたが、ジェスは白人コーチと両想いに。とはいえジェスは「女の子はインド人と早く結婚することが幸せ」という考え方の保守的なインド系家庭に育った女の子。人種の違う相手との恋愛は大きな障害であるように想像しますが、ジェスの父親とコーチが仲良くスポーツする姿も最後に少しだけ描かれてました。よかった!
ひとりの女の子の人生どころか、その家族の価値観までを一変させてしまう。そんな影響力を持つベッカムってやっぱりすごい!と再認識しました。そして、謎のパワーをもらえるという意味で、有名人とかアイドルを好きになるのってけっこういいことなんじゃないかとも思います。私はNHK朝ドラ「あまちゃん」に出演中の小池徹平を観るために、どんなに眠くても、二日酔いでも、土曜の朝でも、必ず八時には目を覚ましています。
(文/森山梓)