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モテる人のみが知る「お決まりの結末」とは何か? 『エクスペンダブルズ』

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 33歳、これまでに付き合った人数は1人です。そんな私ですが、ムキムキ男たちのムキムキ映画『エクスペンダブルズ』を観ました。バーニー・ロス(シルヴェスター・スタローン)率いる傭兵部隊・エクスペンダブルズ(消耗品という意味だそう)が、南米の島国の独裁者を殺害するという任務を遂行する話。

 ムキムキの精鋭どもといえども、ごく少人数で独裁者の領地へ乗り込みヘッドを殺害するという行為は、非常に危険であるし、あまり気乗りしないものだと思います。そんな任務をスタローンがやり遂げたのは、高い報奨金がもらえるからいうよりも、島の娘に恋をしたからです。彼女を救いたかったからなのです。きつい任務ほど、任務を自分事化するべきだという学びを、スタローンは与えてくれます。

 しかしどうにも解せない謎が、この映画にはあります。それというのは、ミッキー・ローク演じるツールが、女性とすぐに別れてしまう理由です。これまでに「51人の女性と付き合ってきた」ツールは、グラマーでエロいギャルと付き合い始めるも、すぐに別れてしまいます(このモテメンな設定は、ミッキー・ローク自身の実生活をパロったものだそう)。で、別れた理由を仲間に問われた時に、ツールはこう言います。「お決まりの結末だよ」。

 当然、それ以上聞くのも野暮な暗黙の了解的、模範解答なのだと思いますが、私は聞きたい! お決まりの結末って何だ?と。浮気? 飽きた? 価値観の不一致? 結婚を迫られたから? 自分の力で思いつける理由のお粗末さに、胸がギュッとなります。恐らくモテる・・・というか、ある程度の人数と付き合ってきた人同士にしかわからない、暗黙の了解。映画を観るには、実生活での経験値も大事なのかもしれないと、思い知らされました。想像力とは、きっと経験の上に成り立っているものなのですから。
 
 いつまでもソファの上でぬくぬくしていてはいけない。外へ出よう! そして経験しよう。リアルな人生を思い切り楽しもう! 『エクスペンダブルズ』はただムキムキしているだけの映画ではありませんでした。人生経験を積むことの大切さを、筋肉にのせて教えてくれる作品でもあるのです。

(文/鬱川クリスティーン)

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