卵で和風スイーツ

撮影:三村健二
江戸時代の人気料理本『卵百珍』には、卵を使ったお菓子が収録されています。伝承料理研究家の奥村彪生(おくむら・あやお)さんが現代でも手に入りやすい材料で再現・アレンジしてくれました。

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卵はスイーツ、特に洋のスイーツには大切な食材。『卵百珍』に登場するデザートにもポルトガル由来のものがあります。
最初に紹介する「卵ぞうめん」もその一つ。現在、「鶏卵そうめん」などとして市販されていますが、家庭でもほぼ原本どおりの方法で簡単に作れます。次の「カステラ卵」は、原本では卵を泡立てずに作りますが、ここではしっかりと泡立て、スポンジケーキに近い食感に。一方、「冷やし卵羊羹(ようかん)」は和のデザート。原本とほぼ同じ作り方で紹介しています。原本に「土用の暑中見舞いに」とあるとおり、滋養もあり喉越しもよいデザートです。最後の「饅頭(まんじゅう)卵」は、卵黄を取り出したゆで卵にあんを詰めるというユニークな一品。著者・器土堂主人の遊び心がうかがえます。

■奥村流 卵ぞうめん 〜卵黄めんのシロップゆで〜

原本ではあひるの卵も使っていますが、鶏卵の卵黄だけを使って作ります。市販のものより甘みが控えめな分、卵黄の力強いコクが味わえます。トッピングには、同じくポルトガル由来の南蛮菓子・金平糖を。


■奥村流 カステラ卵 〜ふんわり卵ケーキ〜

身近な材料のみで型も使わずに焼くので、手軽で簡単。素朴な風味にコーヒーがピッタリ。


■奥村流 冷やし卵羊羹(ようかん) 〜黒糖風味の卵入りようかん〜

卵と黒砂糖をぜいたくに使った滋養たっぷりの和風ひんやりスイーツ。喉越しのよさも魅力です。


■奥村流 饅頭(まんじゅう)卵 〜チョコあん入りまんじゅう仕立て卵〜

ゆで卵をまんじゅうに見立てたデザート。あんにチョコレートを忍ばせて、現代風にしました。

※つくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKまる得マガジン 江戸グルメ本に学べ! 万能 卵活用術』より

NHKテキストVIEW

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