岡田斗司夫氏「今後一切、報酬はもらわない」と宣言ー新著3冊を皮切りに
オタク学から恋愛論、ダイエット術まで、幅広い著作を持つ作家の岡田斗司夫氏が、「印税ゼロ」の最新作3冊を、2月26日に同時刊行します。さらに、岡田氏はこの3冊を皮切りに、印税のみならず、講演料、原稿料、大学教授の給料などといったすべての報酬を「今後一切もらわない」と宣言。クリエーターとして「完全無料」となりました。
その3冊とは、評価とお金の関係について論じた『評価経済社会』(ダイアモンド社)、個々人の生き方をタイプ別に分析する『人生の法則』(朝日新聞出版社)、そして仕事や学習における「優れたノートのとり方」を紹介する『スマートノート』(文藝春秋)。出版社がそれぞれ異なる3冊ですが、本の装丁が同一のトーンで揃っているため、特定の出版社によるシリーズものであるかのようです。これは、「フリー」であるからには出版社の垣根を超えて活動するという、岡田氏の意気込みの表れと言えるでしょう。
岡田氏はこうした著作の準備と並行して、自分の「完全フリー」という考え方に共感できる人を募り、社員が会社に年間12万円という「給料」を払う変わった会社も立ち上げました。やりたいことを自由にやるために、学校のような形で経営するこの会社。岡田氏の今後の活動は、この社員が払った給料によって賄われるそうです。
近年、大きな注目を浴びている「フリー」という概念ですが、今回の岡田氏ほど思い切った試みは前例がありません。今後の出版業界にどのような影響を与えていくのか、要注目です。