伊集院静氏らが電子書籍の新レーベル「デジタルブックファクトリー」設立
「電子書籍には既存の紙媒体を革命する可能性がある」
作家・伊集院静のそんな提言から、株式会社エムアップの新たな電子書籍レーベル「デジタルブックファクトリー」が2月17日、設立されました。
「電子書籍でしかできない表現を進化させる」という理念を掲げ、「活字」「音楽」「写真」「映像」を立体的に融合したコンテンツを確立し、ひとつのタイトルごとに各分野のスペシャリストを集結。上記のすべての面において既存の電子書籍タイトルをはるかにしのぐ作品を届けると宣言しています。
印税率は最大55%と、一般的な紙書籍の印税率10%に比べて大幅に高く設定されています。この理由を同レーベルは「作品中で複数の作家、写真家、アーティストが有意義なコラボレートを意欲的に行なっていただけるようこのように設定した」と説明しています。
第1弾となる作品は伊集院静氏の『なぎさホテル』。伊集院氏が作家デビューする前の青春時代を綴った自伝的エッセイで、同氏の原稿に、宮澤正明氏の写真、井上陽水氏の楽曲がコラボレート。亡くなった妻・夏目雅子さんとの当時の思い出について語ったインタビュー映像も併せて収録されます。
昨年11月にも、作家・村上龍氏と株式会社グリオが電子書籍レーベル「G2010」を設立し大きな話題になりました。こうした作家主導の電子書籍レーベルが今後どういった活躍を見せるのか、注目が集まります。