もやもやレビュー

しばらく電車に乗れないかもしれない――映画『怪速急行■■行き』

『怪速急行■■行き』 7月31日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開

今回ご紹介する作品は、韓国で約1,200万人を動員した大ヒット作『破墓/パミョ』の制作陣が手掛け、制作初期から大きな話題を呼んでいた注目作です。そんな口コミを耳にして「観てみたい!」と思ったものの、実は筆者、かなりホラーが苦手。鑑賞するまで、本気で(かなり) 悩みました。

ひと口にホラーと言っても、呪いや幽霊などの「心理的苦痛系」か、拷問やグロテスクな描写の「肉体的苦痛系」か、それぞれ異なる怖さがありますよね。皆さんはどちらのタイプがお好きですか?

私は映画館で観るなら、心理的苦痛系ならなんとか耐えられますが、肉体的苦痛系になると、もはや上映中ずっと薄目を貫くしかありません。かつて『パラノーマル・アクティビティ』を観た後は、「布団から足を出すのが恐ろしい」と日常生活に支障が出るほど怯えた経験も......。毎回それほど躊躇するのに、それでもやっぱり"怖いもの見たさ"で観てしまうのが、ホラー映画の不思議な魅力ですよね。

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主人公は、チャンネルの再生数低迷に悩む動画クリエイターのダギョン。彼女は起死回生を狙い、"人が消える"と噂の地下鉄「光臨(クァンリム)駅」の取材を敢行します。頑固な駅長から怪談を聞き出し、動画を公開すると狙い通りに"万バズ"を達成! 一躍トップ配信者へと駆け上がりますが、ある日コメント欄に「全部実話」「あの駅に行ったらダメ」という不穏な警告が届きます。怯える書き込み主の女性を前に一度は躊躇するダギョンでしたが、ライバルへの競争心から、彼女はさらに深い闇へと足を踏み入れていくことに――。

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本作の見どころは、私たちが普段何気なく利用している"駅"という、あまりにも身近な空間が舞台になっている点です。

電車、広告、自動販売機、吊り革......。毎日見慣れているはずの景色が、突如として不気味な異形のものへと変貌していく。劇中で明かされる一つひとつのエピソードが、とにかく恐ろしいのです。「そんなことあるはずない」と高を括って観始めたはずなのに、途中から「もしかしたら、本当に実在する話なのでは......」と思わされるリアルさがあります。

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気がつけば、スクリーンの中で怪異に迫られるダギョンと行動を共にしているような感覚に陥り、手汗をびっしょりかきながら鑑賞していました。

韓国映画らしい、じわじわと神経を逆なでするようなゾクゾク感を味わいたい人に、この夏、全力で推したい一本です。

(文/杉本結)

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『怪速急行■■行き』
7月31日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開

監督:タク・セウン
出演:チュ・ヒョニョン チョン・ベス チェ・ボミン
配給:ショウゲート

2025年/韓国/95分
公式サイト:https://ghosttrain.jp/
予告編:https://youtu.be/SidbkBEIbUA
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