もやもやレビュー

結婚に不安を抱える女性が行き着く先は『迷い婚 -全ての迷える女性たちへ-』

迷い婚 ~すべての迷える女性たちへ (字幕版)
『迷い婚 ~すべての迷える女性たちへ (字幕版)』
ロブ・ライナー,ジョージ・クルーニー,スティーブン・ソダーバーグ,ジェニファー・アニストン,ケビン・コスナー,シャーリー・マクレーン,マーク・ラファロ
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「フレンズ」シリーズなどで知られ、多くのラブコメ作品に出演してきたジェニファー・アニストンと、マーベル俳優で知られるマーク・ラファロが共演した2005年のアメリカ映画『迷い婚 -全ての迷える女性たちへ-』。本作は、1967年の名作『卒業』をモチーフとしたラブコメで、タイトル通り結婚に迷う女性をメインに描いた一本です。

物語は、ジャーナリストのサラ(アニストン)と弁護士で婚約者のジェフ(ラファロ)のカップルを中心に描かれます。ジェフの優しさと誠実さは申し分ないものの、サラは結婚に対して漠然とした不安を抱え、婚約指輪すらつけない日々を過ごしていました。妹の結婚式のため故郷パサデナに戻ったサラは、祖母から驚きの事実を聞かされます。それは母が結婚前に数日失踪していたということ。さらに、サラの母が小説『卒業』のモデルとなった男性ボー(ケビン・コスナー)と関係を持っていた可能性が浮上。母の過去を知るためサンフランシスコへと向かったサラですが、そこでボーに惹かれてしまい......。

サラの行動は時に予測不能ですが、そんな彼女を支えるジェフの一途さが本作の大きな魅力。ラファロが演じるジェフの真っ直ぐなセリフには心を打たれ、共感できるシーンも多くあります。「結婚とは何か?」という普遍的なテーマに触れ、『卒業』のエッセンスを織り交ぜながらも、独自のストーリーで展開する本作。胸キュンな展開も多い本作は、ラブコメファンにぴったり。

(文/トキエス)

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