もやもやレビュー

記憶を消すも殺すも自分次第 『インフィニット 無限の記憶』

インフィニット 無限の記憶 [Blu-ray]
『インフィニット 無限の記憶 [Blu-ray]』
マーク・ウォールバーグ,キウェテル・イジョフォー,ソフィー・クックソン,ジェイソン・マンツォーカス,アントワーン・フークア
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体幹がどしっとしていて、物おじしない赤ちゃんに出会うことがある。やわやわとした食事では物足りなさそうな顔をしているし、喋れないだけで、心のなかでは煩悩を抱えているのではないか。きっと人生二回目なのだと思う。

生まれ変わりがテーマのテレビドラマを見ていて、そんなことを考えていた。実は人生を繰り返している人が沢山いたら? あの人も、この人も。過去の記憶を残したまま、なにかをやり直したい思いを胸に生き直しているのかもしれないと。

『インフィニット 無限の記憶』は、マーク・ウォールバーグ主演、アントン・フークア監督のSFアクション映画。わずか500人ほどの、前世の記憶を持つ人間たち「インフィニット」が、輪廻転生を終わらせようともくろむ勢力「ニヒリスト」と戦う。ざっくりそんなところである。

過去の経験から、習ったこともない技術を身につけていて(なぜか日本刀推し)、思ったよりもアクションシーンが多かった。TENETやMatrixのようなものを期待してしまったが、やや大味。映画あるあるとはいえ、いい設定だとは思ったんだけどなぁ。

さて、アントン・フークア監督といえば、デンゼル・ワシントン主演の『イコライザー』シリーズ。9歳の女の子(ダコタ・ファニング)と彼女を守るボディーガードを演じた二人が、18年ぶりに第3弾で共演を果たす。秋の公開に期待したい。

(文/峰典子)

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