"恐怖の村"シリーズで最恐？ 実力派若手俳優が集まった『牛首村』

　『呪怨』シリーズで日本国内だけでなく世界を恐怖に震わせた清水崇監督。そんな彼の"恐怖の村"シリーズは、2020年の『犬鳴村』から始まり、翌年の『樹海村』、そして今年の『牛首村』とこれまで３作発表されています。ホラー好きの私はもちろん全てチェックしたのですが、この"恐怖の村"シリーズでダントツ怖いと感じたのが、今回ご紹介する『牛首村』。主演を務めるのはモデルとして活躍している木村拓哉の次女のKoki,です。

　女子高生の奏音（Koki,）は、友人から、ある心霊動画に自分と瓜二つの女の子が映っていると見せられます。動画には、その女の子が有名心霊スポットの坪野鉱泉で牛のマスクをかぶせられ、無理やりエレベーターへ閉じ込められるというなんとも酷な様子が映し出されていました。奏音はその少女のことが妙に気になり、富山県へと向かうことに。その道中で彼女は「牛の首」と耳にしたものは皆死んでしまうという怪談話を聞き、さらには奇妙な体験もします。その中で「牛首村」という存在も知り......。

　黒髪長髪の美女でクールな奏音。彼女がなぜ瓜二つの少女をこんなにも気にかけて、富山県まで足を運んだのか......。そんな疑問がクリアにならないままストーリーが展開していき、彼女の過去に触れた時に、ようやくその理由が明確になります。
本作には若手俳優をはじめ、実力派俳優さんたちも出演しているのですが、筆者が一番驚いたのは、『HOKUSAI』『ある用務員』などにも出演している芋生悠の目つき（彼女は本作で綾子という女性を演じています）。もちろん主演Koki,の自然な演技も魅力的でしたが、綾子の威圧感がとんでもない目つきに一瞬で鳥肌が立ちました。

　本作はZ世代がスマホ片手に配信目的で心霊スポットに入る......という前作でも見たような展開が描かれていますが、前作より恐怖度がアップしているような気もしました。これまでの"恐怖の村"シリーズをイッキ見しても楽しいかも。

（文／トキエス）