コリン・ファースとC・ディアスの絵画詐欺コメディ 『モネ・ゲーム』
- 『モネ・ゲーム (字幕版)』
- コリン・ファース,キャメロン・ディアス,アラン・リックマン,マイケル・ホフマン
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コリン・ファースが"キングスマンの人"として馴染んだ今。過去作をいろいろと視聴している人もいるかもしれない。『英国王のスピーチ』や『ラブ・アクチュアリー』『ブリジットジョーンズの日記』あたりの有名どころはもちろん『シングルマン』や『裏切りのサーカス』などの硬派なものまで、オススメしたいものはたくさんあるのだが、今回は2012年の『モネ・ゲーム』を紹介してみたい。
コリン演じるハリーはごくごく普通(に見える)の美術学芸員。ある時、モネの名画を利用した詐欺を企む。計画に必要なのは、贋作作家と相棒、そしてカモにする億万長者。ハリーが相棒にと目をつけたのは、テキサス在住のカウガールのPJ(キャメロン・ディアス)。カモには美術収集家のシャバンダー(アラン・リックマン)。成功必至の計画だったが、トラブル続出。計画は思いもよらぬ方向へ...。
キングスマンと同じ「ハリー」という役名を背負うコリン。スーツこそ着ているものの、役柄は真逆。真面目でちょっと天然の愛らしい姿が拝める。キャメロンはイメージ真正面の明朗快活なキャピキャピキャラ。直球すぎて裏があるのかも、と思わせるほど(裏はなかった)。アラン・リックマンは腹の括り方が最高で、スネイプ先生ファンは必見。
マイケル・ホフマンが監督を務め、2コーエン兄弟が脚本を執筆した本作は、『泥棒貴族』(1966)のリメイクとのこと。豪華トリオと脚本のへなちょこ感のアンバランスがいい。
(文/峰典子)