ジェームズ・ワンが描く中南米の怪談『ラ・ヨローナ 泣く女』
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『ソウ』シリーズや『死霊館』シリーズなどで知られるホラー界の"天才"、ジェームズ・ワンが製作として携わった『ラ・ヨローナ 泣く女』。"ラ・ヨローナ"は、夫に浮気された恨みから、彼の宝物である自分の子供を殺して、身投げした女性の亡霊。メキシコをはじめ、アメリカ、ペルーなどで古くからある怪談のひとつです。「いい子にしないと、ラ・ヨローナに連れ去られる」と大人から子供に言い伝えられたこの亡霊が『死霊館』ユニバースの中でとっても恐ろしく描かれています。
舞台は1970年代のロサンゼルス。ソーシャルワーカーのアンナは、子供を小さな部屋に閉じ込める母親のもとを訪れます。「子供達が危険に晒されているから、1日だけ待ってくれ」という母親の願いをアンナは聞かず、子供たちを施設に保護。しかし、その子供たちは、夜中にラ・ヨローナに襲われ、川沿いで遺体となって発見されてしまいます。アンナは自分の子供たちを車に乗せ、現場に向かいますが、アンナの息子が現場で泣いている女性を発見。ラ・ヨローナの次の標的として、アンナの子供達が狙われることに。
本作は、前述した通り『死霊館』ユニバースの作品。『死霊館』といえば、実在した心霊研究家ウォーレン夫妻をメインに描いていますが、本作には彼らは登場せず、また言及もされていないスピンオフ作品となります。しかし、『アナベル 資料館の人形』のペレス神父が本作に登場していることから、何かしらの関わりがあることで、『死霊館』シリーズファンでも、そうでない人も楽しめる一本。思わず叫びたくなる恐怖映像が満載の本作は、夏の終わりにピッタリです。
(文/トキエス)