もやもやレビュー

ある意味で時間の大切さを教えてくれる『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』

シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄 [DVD]
『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄 [DVD]』
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 映画は娯楽なので、疲れている時にアタマを空っぽにして気分転換になればと本作を視聴した。集中力が落ちて大体のアラは見えなくなっている状態なのに、登場人物をはじめ制作陣も適当なノリで撮ったのだろうと思われる酷さ。84分という時間にアラだけを詰め込んだ出来で、目を開けていた時間が無性に惜しくなる。ある意味で時間の大切さを教えてくれる内容となっている。

 エログロナンセンスを体現した本作にあらすじというほど大層なものは存在しないが、看守を殺害して脱獄した女囚が森の中に逃げ込んだところ、古代鮫の大群が現れ次々と女囚を襲うという内容。たったこれだけの内容を84分に薄めるのだから映画としては非常にダレる。サメが淡水どころか地中を泳ぐくらいではもう笑えもしない。そしてサメの出現率は特に高くない。

 本作最大の見どころが、伝説のセクシークイーンであるトレイシー・ローズだという。海外の女優に詳しくないので検索すると80年代に活動していた米国のポルノ女優だという。未成年でポルノ映画やポルノ雑誌に出演してトラブルとなった人らしい。本作最大の目玉である人物を検索しなければ分からないという時点で本作に向いていなかった。彼女に思い入れがあれば何か感動するところもあったのかも知れない。しかし80年代に青春を送った世代が本作をわざわざ観るだろうか。どこに需要があると思って配給したのだろう。

 疲れを吹き飛ばすどころか視聴することで疲れが一層溜まる。こうした映画でお約束のお色気シーンでさえ「どうしてコイツらは山中でビキニ姿になっているのだろう?」という疑問でにやけた気分が霧散してしまう。疲れた時は寝るに限ると思わせる内容だった。

(文/畑中雄也)

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