出演者たちの表情の演技が最恐!『へレディタリー/継承』
- 『ヘレディタリー 継承(字幕版)』
- トニ・コレット,アレックス・ウォルフ,ミリー・シャピロ,アン・ダウド,アリ・アスター,アリ・アスター
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2018年に公開され、「ホラーの新時代に突入した」と話題となった斬新なホラー映画『へレディタリー/継承』。実は本作、才能あふれる若き監督アリ・アスターの長編デビュー作。デビュー作がこれだけ話題になり、実は来年にも『ミッドサマー』というなんとも不気味で恐ろしいホラー映画の日本公開が控えているのです。『ミッドサマー』はすでに今年の夏に全米公開されているのですが、評論家たちからかなりの高評価を獲得。新作を観る前に、デビュー作の『へレディタリー/継承』を是非観てください。アリ・アスターの凄さに感激です。
物語はグラハム家の祖母、エレンが亡くなったところからスタート。葬儀が行われ、エレンの娘のアニー(トニ・コレット)は、エレンの「私を憎まないで」というメモを発見します。アニーは葬儀で悲しむ素振りを見せません。なぜなら長年のわだかまりがあったからです。一方、アニーの娘であるチャーリーはおばあちゃんっ子で、葬儀の後から不思議な光を見るようになります。そこからグラハム家には不可解な事が起こり出し......。
物語は終始暗くて重い雰囲気。しかも2時間超とやや長めです。それなのに見入ってしまうのは、時折出てくる不気味さのレベルが高すぎるから。「怖い!」じゃなくて「なんか嫌!」って感覚。嫌悪感にも似た心にドシッとくる感じに釘付けになってしまうのです。注目は、出演者たちの表情。これだけ表情のアップが出てくる作品もなかなかありません。ただ怖がっているだけの薄っぺらい演技じゃないところが◎。後半にはかなり衝撃的なシーンがあるので、観る人は覚悟が必要です。
(文/トキエス)