もやもやレビュー

思春期ならではの "エンドレスな苦痛"『スウィート17モンスター』

スウィート17モンスター [Blu-ray]
『スウィート17モンスター [Blu-ray]』
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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 人生の中で一番むずかしい時期と言っても過言ではない思春期。その苦悩をダイレクトに描いたのが、青春映画『スウィート17モンスター』。主演は、ティーン・エイジャーから絶大な人気を誇り、今や歌手としても活躍の場を広げるヘンリー・スタインフェルドです。彼女は本作で等身大の高校生を演じ、第74回ゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネートされました。

 17歳のネイディーン(ヘンリー・スタインフェルド)は、一風変わった女の子。妄想だけが空回りし、友達は小学校2年生のときからの親友、クリスタのみ。しかし、クリスタがネイディーンの兄と恋愛関係に発展したことから、関係が一変。自分の疎外感や複雑な心境を抱え込み、周りに八つ当たり。結果的にクリスタや兄を遠ざけてしまいます。唯一無二の存在、クリスタと絶交状態になってしまった彼女は、必死の思いで教師のブルーナーに相談します。

 ネイディーンの空回り。残酷なほど共感してしまうという人は少なくないはず。「友達をなくしたくない」「なんでこんな私なんかと友達でいてくれるかわからない」「普通に話しかけて友達を作ればいい......あとは勇気だけだ」そんな言葉が頭の中にぐるぐる......。そして彼女自身の首を締めてしまうことに。
 そんな抜け出せない痛みをリアルに描いている本作は、思春期の子を持つ親にもいい教科書になりそう。彼女の空回りや、キレて暴走する行動力、そして思春期ならではの「この世界に自分は一人だけ取り残されたのではないか」といった絶望感。「思春期を苦しめる悩みはこれだよ!と答えを提示してくれるようなそんな作品です。
 思春期に悩み悩んだツライ経験がある人は、必ず泣ける内容なので、ハンカチ必須です。

(文/トキエス)

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