もやもやレビュー

謎にじわじわと迫っていく『パッセンジャーズ』

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本好きにも色々いるが、その中でもミステリー小説は一度ハマると沼が深く、片っ端からミステリーを貪りたい気持ちになるようだ。
そのジャンルも幅広く多義にわたる。シャーロック・ホームズを代表するような、本格派ミステリや、堅物でタフな私立探偵が犯人を追い詰めるハードボイルド。警察官が活躍する警察小説に、裁判官や弁護士が登場するリーガル・サスペンス...。
読んでみたいが、どこから手をつけたらいいのかわからないという人も多いかもしれない。そんなミステリ初心者にも気軽に読めて人気があるのが、作者が読者を騙す「叙述トリック」を使った小説である。

これは簡単に言うと、どんでん返しトリックのこと。帯に「あなたは最後の3ページで必ず驚く」だの「絶対に騙される」とかなんとか書かれているアレである。
この手の作品は、言葉だから成り立つのであって、映像にするのは難しいと言われているが、これをクリアーし大ヒットさせたのが、あの『シックスセンス』である。
未見の人もいると思うのでネタバレは避けるが、公開当時は、上映前に「見た後に他人にネタあかしをしないでほしい _ブルース・ウィルス」というメッセージが流れたのだ。それほどにトリックが肝であり、知ってしまうと戦意喪失である。

叙述トリックを使った小説や映画がお好きなようであれば、アン・ハサウェイ主演の『パッセンジャーズ』はご存知だろうか。
飛行機事故で生き残った乗客の心の傷を癒そうとするセラピスト役だが、どうも様子がおかしい......。どうか、頭を空っぽにし、勘ぐることなく再生してほしい。

(文/峰典子)

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