もやもやレビュー

想いを伝えることの素晴らしさ。『きっと星のせいじゃない』

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 私事ですが最近、坐骨神経痛に悩まされております。日常生活は普通に送れますが、階段の上り下りがとてもツライです。

 本作は、ニューヨークタイムズでベストセラー第1位となった、ジョン・グリーンの、16歳で亡くなった友人をモデルにした小説『さよならを待つふたりのために』が原作。そして『(500)日のサマー』を手掛けたスコット・ノイタッターとマイケル・H・ウェバーが脚本を書き、大ヒットを記録しました。

 主人公のヘイゼルは末期のガン患者。13歳から入退院の繰り返しで学校にも行けず、どこに行くにも酸素ボンベをお供にし、読書ばかりの毎日を送っていました。
 ある日、両親に言われ気乗りしなかったガン患者の集会に参加。そこでガスと出会います。ガスは高校のバスケ部のスター選手でしたが、片脚と引き換えに骨肉腫を克服した青年でした。

 ガスはヘイゼルに恋をします。その表現の仕方が実にストレート。
 例えば、初対面でヘイゼルをじろじろ見るその理由は、「キレイだから」。
 また、ヘイゼルの母親にかわいいカップルねと言われ、彼女はただの友達だと否定するも、ガスは「僕はそう思っていません」と自分の気持ちをさらっと伝える。
 そして、自分の病気を「爆弾」と表現し、ある日爆発して周りを破滅させる、だからあなたを傷つけたくないと打ち明けるヘイゼルに対し、「君に傷つけられれば本望さ」と言ってあげます。頑なな彼女に、「愛してる。悪いけど」と告白。

 ぜひ本作でストレートに想いを伝えることの素敵さを感じてください。末期ガンという置かれた状況は特別かもしれません。でも、命に限りがあることは皆同じ。

 話は飛び、筆者は、このたび坐骨神経痛というものを経験し、歩行時やちょっとした動きで太ももがかなり痛く、改めて健康の有難みを痛感したところでした。今は健康でも、いつ自分が病気になったり健康でいられなくなるとも限らないんですよね。

 限られた時間のなかで、相手を大事に思えば、恥ずかしさより、あなたを想っているよ、ときちんと伝えることの大切さを教えてくれる映画です。

(文/森山梓)

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