来年のモットーは「知らぬが仏」にしようと思った。『ゼロの焦点』
- 『ゼロの焦点(2枚組) [DVD]』
- 広末涼子,中谷美紀,木村多江,西島秀俊,鹿賀丈史,犬童一心
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今年も残すところあとわずかです。今年は北陸新幹線が開通し、金沢の注目度が半端なかった一年でもありました。
冬の金沢を舞台にした本作は、原作の松本清張生誕100年記念作品を、犬童一心監督が映像化した作品です。(2009年公開)
昭和32年。新婚の鵜原禎子(広末涼子)は、10歳年上の夫・憲一(西島秀俊)が仕事の引き継ぎをしに異動前に在籍していた金沢へ行ったまま予定を過ぎても戻らず、不安になり単身金沢に向かいます。
現地で憲一の元勤務先の後任・本多(野間口徹)に、憲一に関係する各所に案内してもらいます。得意先の室田耐火煉瓦会社へも趣き、社長・室田(鹿賀丈史)とその妻・佐知子(中谷美紀)、会社受付の田沼久子(木村多江)らに会います。
そうしていく中で、憲一を探しに出張先から来ていた憲一の兄(杉本哲太)や本多が次々に殺されてしまう事件がおきます。並行して憲一の素性も徐々に分かっていきます。
ネタバレになりますが、憲一は曽根益三郎という偽名を使って別人物になりきり、久子と同棲していたのです。
物語としては予想外でオモシロいですが、もし自分の結婚相手や恋人がそんなことをしていたらと思うとゾッとします。
彼氏や恋人、結婚相手の携帯を無断で見ると、たいがいロクなことはないと言いますよね。好きな人のことは何でも知りたくなるものですが、相手の過去の全ては知らない方が幸せだということなのかもしれません。
今年は西島さんを始め、衝撃の結婚ニュースが相次いだ一年でもありました。2015年を振り返るきっかけにもなる本作です。
(文/森山梓)