現実だと凹むであろう薄っぺらい友情が逆に笑える。『キス&キル』
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厳しいストレス社会での人間関係。唯一、この人は信じられる!と思った友達や上司に裏切られた経験を持つ方も多いのではないだろうか。「人間、お金や自分の地位が関わると、良い人でいれる可能性は低いのではないだろうか...」と裏切られた途端悲しくなり、危うく人間不信に陥りそうだが、その前に、そんな薄っぺらい人間関係を面白おかしく表現した作品『キス&キル』を観てほしい。
お嬢様のジェンは失恋後、両親と共に南フランスへと向かいバカンスを楽しむことに。そこで出会ったスペンサーはまさに理想の男性! あっという間にスピード婚した2人だが、実はスペンサーは元CIAのエージェント。素性をずっと隠していたスペンサーのもとに、ある日元上司より以前の仕事の依頼が。足を洗ったスペンサーはもちろん断ったが、そのことで命を狙われるはめに。家に訪れた刺客と闘うところをジェンに見つかり、正体がバレてしまう。お嬢様のジェンは銃を持って一緒に戦うことに。
バカンス先で知り合い、スピード結婚! そして今までスペンサーが手に入れることができなかった隣人や友人との関係も良好。まさに理想の結婚生活だが、スペンサーの首に賞金がかかったとき、一瞬にしてその生活は滅びる。なぜなら、スペンサーを暗殺しようと攻撃してくるのは、今まで仲良くしてきた隣人や友人たちなのだ。もちろんスゴ腕元CIAのスペンサーを倒せるものはなかなか現れない。仕方なく、スペンサーは次々と刺客たちを殺していく。
命を狙われた2人は「仲良くしていたのに、裏切られた!」そんな感情で落ち込んでいる場合ではないのだ。
隣人も、友人も、同僚も誰も信じる事ができない状況だけど、妻だけは信じるスペンサー。人って簡単に裏切るし、本当に愛する人だけが自分を信じてくれればそれでいい!というシンプルな人間関係を学べたような気がする。
というか、薄っぺら過ぎる人間関係に悩むのではなく、仕方がない!と立ち向かう姿勢になぜか勇気をもらえた。
生きていく上で大切な人間関係だが、スペンサーのように、薄っぺらい友情には冷たくあしらうことも大切なのだと思う。
(文/アヤカ)