『最強のふたり』を観て、下ネタの偉大さを知る。
- 『最強のふたりコレクターズ・エディション(2枚組)(初回限定仕様) [DVD]』
- フランソワ・クリュゼ,オマール・シー,オドレイ・フルーロ,アンヌ・ル・ニ,エリック・トレダノ,オリヴィエ・ナカシュ
- アミューズソフトエンタテインメント
- >> Amazon.co.jp
- >> HMV&BOOKS
誰かと友達になるには、どうすればよいのでしょうか。友達がいない僕にはさっぱりわかりませんが、この映画に誰かと友情を育むヒントが隠されていました。
事故で首から下が麻痺してしまったパリの大富豪・フィリップは気難しい性格で、フィリップの介護にあたった人たちは次々に辞めて行きます。新しい介護人の面接にやってきたのは、黒人青年・ドリス。ドリスは採用されたいのではなく、失業保険の延長のために、就職活動の証明がほしいだけでした。しかし、面接でのやりとりに何か感じるものがあったフィリップは、ドリスを採用します。
ドリスはフィリップを障害者という憐れみの視線で見ることなく、ひとりの人間として見て、対等に接します。障害者にはいささかデリケートと思われる質問などもユーモアを交えてズケズケと聞くドリスに、フィリップは逆に清々しさを感じていました。タイトルどおり、最強のコンビとして、まわりも巻き込みながら、はちゃめちゃな日々を過ごしていきます。
やがてふたりの間には強固な友情が出来上がるのですが、ふたりの仲良くなる過程の会話を分析してみると、ほぼドリスの下ネタですね。人が誰かと仲良くなるには、下ネタがどれだけ有効かということを教えてくれる映画でもあります。
でも、実際に試してみて、失敗しても責任はとりませんのであしからず。
(文/神田桂一)