もやもやレビュー

『苦役列車』を観て、友だち関係の儚さを思った。

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今回は友だちがテーマの映画をご紹介します。西村賢太原作の『苦役列車』です。監督はダメ人間を撮らせたら日本一の山下敦弘監督。期待は膨らみます。

19歳の北町(森山未來)は典型的なダメ人間。日雇い労働で日当を稼ぎ、稼いだ金はすぐに酒とソープランドに使うという生活を漠然と続ける日々です。

そんな北町は専門学校生で同じ日雇いの現場で出会った日下部(高良健吾)とときどき話す間柄になります。お互いに徐々に心を許していき、友だちと呼べるような関係になっていくふたり。そんなとき北町は、家の近所にある古本屋でアルバイトする櫻井(前田敦子)のことを好きになり、日下部に協力を仰ぎます。櫻井に接近したふたり、なんとか友だち関係になるところまでこぎつけたのはいいのですが・・・。

それは夢も希望もない北町にとって、いっときの充実した生活でした。でも、そんな日々も長くは続きませんでした。まずは日下部に彼女ができてしまいます。段々と彼女を優先するようになる日下部、彼女を紹介された北町も、嫉妬から酒の力を借りて彼女を罵倒。より日下部に嫌われてしまいます。

櫻井のほうは、北町が肉体関係を迫ったため、友だち関係さえもなかったことにされてしまいます。

これ、友だち二大あるあるの、『友だちに彼女(彼氏)ができる問題』、『男女の友情は成立するのか問題』ですね。結局北町は友だちを失い、また以前の生活に戻っていくのですが、みなさんは北町を反面教師にして、友だち関係を維持する方法について考えてみてほしいですね。

(文/神田桂一)

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