もやもやレビュー

『エバー・アフター』を観て、モテるためには読書が必要だと思った。

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 Facebookの地球の部分が久しぶりに光っていたのでウキウキしてチェックしたら、飲料の広告でした。なんだよ! 現実でもSNSでもそんなもんです。

 さて、ドリュー・バリモア主演の『エバー・アフター』を観ました。シンデレラが16世紀フランスに実際に存在していたという設定の、シンデレラのアレンジストーリー。継母と連れ子のお姉さんに召使い扱いされていじめられるという基本設定は変わりませんが、ジプシーに襲撃された王子様を救ったり、木登りをしたりと、ドリューらしいじゃじゃ馬シンデレラぶりも特徴です。

 原作のシンデレラは、理不尽にいじめられているかわいそうなシンデレラが、魔法使いの不思議な力によって王子様との出会いをつかむという、いってみれば他力本願な話。一回舞踏会で踊っただけでそんなにぞっこんになるかい!と、突っ込みたくなるわけですが、『エバー・アフター』はもうちょっと現実的です。畑仕事をしていたドリューが、わけあって馬を盗んだ王子様を泥棒と罵ったのが最初の出会い。それから何度か偶然の出会いを繰り返すわけですが、そんななかで王子様がドリューに惹かれた理由が、読書家である点です。生活苦から盗みを働いた召使いのおじさんを、家では召使い扱いされているドリューが貴族になりすまして救いにいくというシーン。トマス・モアの『ユートピア』からの引用で、奴隷解放を雄弁に訴える姿に王子様は惚れたのです。「貴族の女性でユートピアを読んでる人なんていない、なんて素敵な女性なんだ!」って具合に。

 恋をつかむためには、メガネからコンタクトにするよりも、もっと大事なことがある。読書好きだったことがきっかけで、プリンセスになったドリューはそんなことを教えてくれます。モテたいなら、本を読もう。「『ユートピア』を読んでるOLなんていない! 惚れた! 結婚しよう!」。そんな日がいつか来るかもしれません。いつか......。

(文/鬱川クリスティーン)

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