もやもやレビュー

世界が終わる、その前に。『2012』

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 マヤ文明のカレンダーのひとつ「長期歴」が2012年の冬至頃に終わるとされることから発展した、2012年人類滅亡説。それをテーマに3年前に作られたのが『2012』という映画です。
 地球に大規模な地殻変動が起き、壮大な地割れ、高層ビルが崩れ、火山が大噴火!! そんななかを、元家族をリムジンに乗せて爆走するパパの家族愛。守るべき人がいると、こんなにも人は爆走できるのか。と、考えると、守るべき人が特にいないわたくしは即死のようです。かといって、ノアの箱舟に乗れるようなお金もないですもの。

 それにしても、友達がいないうえに即死ですかぁ。でも友達がいないということは、ある面ではいいこともあると思うんです。ネットワークがない、つまりしがらみがないということですから、友達がいない人こそ脱しがらみの世の中を作れると思うんです。だからそう、生き残らせてほしい。選挙の時だって、友達がいなそうな政治家に投票した方がいいと思います。友達がいない党とか作ろうかしら。でもそのとき、世界は終わってるけどな!
 とか、関係ないことを考えていたら、今年5月にアメリカの考古学者が、2012年終末論はない!という研究結果を発表していました。「(2012年冬至とする)終末論を裏付けるような計算結果の記述はなかった。逆に、世界には7000年は先があると考えていたようだ」。......取り越し苦労で結党してしまうところでした。しませんけど。

(文/鬱川クリスティーン)

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