デンマーク大使夫人のおもてなしは「ヒュッゲな雰囲気」で

陽気で朗らかなフレディ大使と、いつも笑顔のリセさん。「幸せな気持ちになってもらうために、いつもスマイル。公邸にいらしたお客様が落ち着いて、リラックスできるようなおもてなしを心がけています」とリセさん。撮影:鍵岡龍門
「大使夫人は、おもてなしのプロ。おもてなしの舞台である大使公邸でおもてなしのヒントをいただきましょう!」と提案するのは、ジャーナリストの片野順子(かたの・じゅんこ)さん。『NHK趣味どきっ!大使夫人のおもてなし』では、全8カ国の大使館を訪ね、それぞれの大使夫人におもてなしの極意を伺います。初回はデンマーク王国大使館を訪ねました。

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デンマークでよく言われる言葉、ヒュッゲ(Hygge)とは、心地いい時間の過ごし方や幸せな心の状態のこと。今回訪れたデンマーク大使公邸でも、ヒュッゲな雰囲気づくりが、とても大切にされています。
「公邸に足を踏み入れた瞬間に、歓迎されていると感じていただきたい。大使公邸は招待状がないと入れない特別な場所だから、ヒュッゲでリラックスした時間を過ごしていただきたいんです」とデンマーク大使夫人のリセ・フレデリクセンさん。
ヒュッゲはテーブルセッティングや空間づくりでも表現されます。リビングに置かれているのは、デンマークを代表するグッドデザインの数々。最高品質のソファに座り、心地よさを感じてもらうことが重要だと考えているのだそう。
「デンマークは家具にも力を入れていて、良質なものをつくる、優秀なデザイナーがたくさんいます。小さな国なので、自国の最高品質のものをゲストの皆さまに見ていただくことが大事。それがおもてなしのひとつともなっているんです」
時代を感じさせない、ずっと愛されるデザインが多いデンマーク。自然素材を使い、温かみがありながら、機能的で余計なものがそぎ落とされたシンプルなデザインが特徴です。クリエイティブなデザインが生まれる理由をリセさんに問うと、「デンマークの教育も関係しています。子どものころから想像力を養い、ものごとにはいろいろな解決策があるということを教えています。それがクリエイティビティにもつながっていると思います」と答えてくれました。
また、冬が長く、家で過ごす時間が多いため、居心地のいい家づくりが重視されているのも理由のひとつだそう。
「キーワードはクオリティー。そしてその品質が信頼できることが大切です。大使公邸にはたくさんの方を招きます。仕事のゲストの方々はもちろん、近所の人や友人、どんな方にもここでいい経験をしてほしいので、常にベストクオリティーのものを提供したい」とリセさん。
※続きはテキストでお楽しみください。
■『NHK趣味どきっ!大使夫人のおもてなし』より

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