難易度は高めだけど……収穫がうれしいブロッコリー

3月にスタートするブロッコリーは、夏野菜の最盛期前に収穫できます。栽培はやや難しいものの、収穫の喜びもひとしお。恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田 智(ふじた・さとし)さんに、ブロッコリー栽培のポイントをうかがいました。

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■最低気温をチェックして植えつけ日を決めよう

寒さには強いブロッコリーですが、十分な大きさに成長する前に極端な寒さにあうと、食べる部分である花蕾(からい)が大きくならないボトニング(早期抽〈ちゅう〉だい)という状態になってしまうことも。目安として、最低気温が10℃を超えるようになってから苗を植えつけると成功しやすくなります。

■花が咲かないよう早めに収穫する

収穫時期が気温の高い初夏となるため、花蕾がついてからあっという間に花が咲いてしまいます。また、高温多湿に弱いため、やや小さいと思っても早めに収穫することをおすすめします。

■防虫ネットで害虫対策

アブラナ科の野菜は害虫対策が重要。春植えのブロッコリーの場合は植えつけ時には虫が少なくても、気温が上がってくるとアオムシやアブラムシなどの食害が増えるため、植えつけ直後から防虫ネットで対策を。

■ボトニングって何?

春植えのブロッコリーで起こりやすい生理障害が「ボトニング」。株が十分な大きさになる前に極端な低温にあうことが原因と考えられ、ピンポン玉程度の大きさで花蕾の成長が止まります。ボトニングを防ぐには、春植えに向く品種を選ぶことと、最低気温が10℃以上になったころに植えつけることがポイント。花蕾が10~15cmまで育ち、ドーム状にふっくらと盛り上がったら成功です。


※テキストでは栽培の詳しい手順を写真入りで解説しています。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2019年2・3月号 より

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