知っておきたい整枝のキホン

整枝をしたトマト 撮影:丸山 滋
野菜の草丈や枝葉の形を整える作業全般を「整枝」といいます。まずは用語を覚えておきましょう。恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田 智(ふじた・さとし)さんが解説します。

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■整枝をした場合(トマト&ナスの場合)

支柱に誘引した主枝(しゅし)が、すくすくと伸びる。わき芽を摘み取ったため風通しがよくなり、実には十分に日が当たる。

■整枝をしない場合

わき芽をつけたまま伸ばすと、枝葉が茂り放題に。誘引しないと枝葉が地面に広がり、病気にかかりやすくなる。

■整枝って何をするの?

1 わき芽かき
葉のつけ根から出る「わき芽」を摘み取ること。小さいうちに摘み取って伸ばす枝を限定し、養分の分散を防ぐ。
2 摘心(てきしん)
茎の先端(成長点)を切って成長を止めること。主枝や親づるを摘心した場合、わき芽がたくさん出る。
3 摘葉(てきよう)
葉を摘み取る作業。収穫した実より下の葉を摘むことで風通しをよくし、病害虫の発生を防ぐ。
4 誘引(ゆういん)
茎をひもなどで支柱やネットに固定すること。葉が重なり合ったり、風雨で茎が折れたりするのを防いで、伸びる方向を調整する。
5 つる下ろし
つるを地表に下ろし、高さを抑えること。収穫期間が長くなる。
6 摘花(てきか)・摘果(てきか)
花や小さな実を摘むこと。育てる実の数を制限し、残した実を大きく、おいしく育てる。株を疲れさせない効果も。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2018年6・7月号より

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