半・日陰(はん・ひかげ) vs 半日・陰(はんにち・かげ) 正しいのはどっち?

半日陰に向いた植物はインパチェンス、カトレア、ベゴニアなど
植物の基本的な性質と管理のポイントを初歩からわかりやすく紹介する連載。今回は意外と知らない「半日陰」について、富山昌克さんに伺いました。

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次の3つのポイントを自分でチェックしましょう。

■チェックポイント1. 半・日陰とは、日光の量を半分に減らした光環境のこと

初めて半・日陰という言葉を目にする方のなかには、半日・陰(はんにち・かげ)と読んでしまい、日中の半分だけ日がさしている場所のことだと考えてしまうこともあるようです。
諸説ありますが半・日陰(はん・ひかげ)は「日光の量を半分に減らした光環境の状態」。木漏れ日をイメージするとよいですが、日本では木漏れ日でちゃんとした半・日陰をつくり出すのは難しいです。夏になると葉が茂りすぎて日陰になってしまうからです。

■チェックポイント2. 寒冷紗というネットで光の量を調節する

夏に白い洗濯物を干したときの影が半日陰になっていることがあります。しかし、ちゃんとした半日陰をつくるためには、寒冷紗というネットを使って日光を50%遮りましょう。カトレア、インパチエンス、ベゴニアなどがこの半日陰を好みます。
50%遮光する寒冷紗を2枚、15cmほど離して張ると75%遮光状態になります。エビネやギボウシなどが好む環境です。

■チェックポイント3. 光の強さは季節によって変動する

季節が変わると、光の強さも変わります。日本ではおおむね春と秋が5万ルクス、夏が10万ルクス、冬が3万ルクス程度です。寒冷紗を張って夏の10万ルクスを半分にすれば、半日陰を好むような中光性の植物にとって快適な環境が続きます。
一方で、強い光を好む植物ももちろんあります。サルスベリ、キョウチクトウなどです。
■『趣味の園芸』2017年12月号より

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