コチョウランは温度で育てる──コチョウランQ&A

コチョウランは弱い光を好みます。
コチョウランは、適温で育てれば毎年かわいらしい花を咲かせます。そんなコチョウランにまつわる「よくある質問」に、園芸研究家の富山昌克さんが答えます。

* * *

Q:冬に開花株を入手しました。気をつけることは?
A:暖かい場所で花を楽しみましょう。
買ってきた花やギフトで贈られた花は、いずれも温室でしっかり温度管理された株です。できるだけ環境が変わらないように、暖かな場所に置いてあげましょう。室温や水温に気をつけて、適切に管理すればそのまま2〜3か月花が咲き続けます。
強い光が入らない東向きや明るい北向きの窓辺が適しています。南向きや西向きの窓辺ではレースのカーテン越しの光が当たるようにします。
Q:花後はどうすればよいでしょうか。
A:節の上で切りましょう。
 
先端の花が終わったあとは花茎を切ります。株元で切る方法もありますが、花がついていた箇所の下にある節の2〜3cm上で切ると、新たな花茎が伸びて2〜3か月後には二番花が期待できます。花後の花茎は一部が枯れることもありますが、その場合は節を残し、その2〜3cm上で切ります。
Q:うっかり寒さで弱ってしまいました。
A:光合成を活発にさせて復活させましょう。
寒さで根を傷めると、うまく吸水できなくなります。株をビニール袋に入れて自分の息を吹き込み、株全体に湿気と二酸化炭素を与えて復活させましょう。
Q:買ってきたときのように咲きません。
A:1花茎に3〜5輪つけば成功です
 
家庭で無理なくできる栽培管理では、葉っば4枚に、花茎が1本上がり、先端に3〜5輪の花が咲くのが基本的なコチョウランの花姿です。毎年その姿で咲けば、栽培は十分成功しているといえます。
■『趣味の園芸』2017年12月号より

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