ツイッターフォロワー数9万人! 上馬キリスト協会が出したゆるーい本って?
- 『上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門 (講談社の実用BOOK)』
- 上馬キリスト教会
- 講談社
- 1,430円(税込)
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皆さんは「上馬キリスト教会」のツイッターのアカウントをご存じでしょうか? 東京都世田谷区駒沢に実在するメソジスト系単立教会でもありますが、2015年2月にスタートしたツイッターアカウントが話題となり、フォロワー数9万人(2019年5月段階)を超えるほどの大人気アカウントとしてその存在を知られています。
このアカウントを運営しているのが上馬キリスト教会の信徒である「マジメ担当」と「おふざけ担当」のふたり。彼らがふだんのツイートでおこなっているのと同様に、聖書とキリスト教の世界を本当にゆる~く、ざっくりと紹介したのが本書『上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門』です。
神道系と仏教系が大半を占める国・日本。そのため、キリスト教や聖書についてよく知らない人が多いのは自然なことであり、そもそもそこまで興味を抱いていないという人がほとんどかと思います。
けれどもし、たとえばキリストの弟子である使徒について「ペテロはドジでおっちょこちょいな使徒のリーダー」「癒し系使徒のピリポは『ドラゴンクエスト』の初代勇者?」なんて言葉を目にしたら、思わず興味をそそられてしまいませんか? このゆるさ、真面目でとっつきにくい聖書のイメージが一転しちゃう......!
ほかにもキリスト教や聖書にまつわる豆知識が満載の本書。たとえば「キリスト」という名前ですが、これは名字ではなくて「油注がれた者=救世主」のこと。つまり、「イエス=キリスト」は「イエス・ザ・救世主」という意味なのだとか。「ええそうです、なんとなくちょっとプロレスっぽい呼び方で、この2000年以上、呼ばれ続けていらっしゃるのです、この方」なんてふうに、楽しくざっくりと教えてくれます。
こうして見てみるとわかるとおり、本書のコンセプトは「信じなさい」でも「聖書に従いなさい」でもなく、「まずは聖書を楽しんでみて!」ということ。本書「はじめに」では、「この本を読んで「キリスト教って素晴らしいな!信じよう!」とか思う方がいらっしゃったら、私たち、全力で止めます」とまで言っちゃってます。
信徒ではないノンクリスチャンにとっては、キリスト教や聖書は人生において必要ないものかもしれません。けれど、宗教に寛容と言われる日本に生まれた私たちだからこそ、こうして違う宗教についてもゆる~く笑いながら触れることができるとも言えます。せっかくならその恩恵を受けてみるのもよいのでは?
というわけで、自分の知識や世界を広めるうえでもタメになりそうな本書。キリスト教の超・超・超・超入門書として、気負わず構えず開いてみてはいかがでしょうか。