"よろこばせの達人"が明かすサプライズ成功のコツ

人を喜ばせるということ―だからサプライズがやめられない (中公新書ラクレ)
『人を喜ばせるということ―だからサプライズがやめられない (中公新書ラクレ)』
小山 薫堂
中央公論新社
799円(税込)
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 近年、披露宴や2次会の場で、定番になりつつあるのが、サプライズムービーの上映。サプライズされた側がうれしいのはもちろんですが、する側にとっても、「どうやって喜ばせようか? 」と仲間同士で企画する喜び、準備段階からワクワクする楽しさが味わえるので、サプライズは、される方もする方も楽しいもののようです。

 くまモン生みの親であり、映画『おくりびと』を手掛けた放送作家の小山薫堂さんは、プライベートで数多くのサプライズを仕掛けてきた、いわば"サプライズの達人"。これまでに仕掛けてきたサプライズをまとめた著書『人を喜ばせるということ―だからサプライズがやめられない』では、サプライズが成功したあとに生まれる達成感についてこう述べています。

「サプライズに関わった人たちにひとつの連帯感が生まれる。このときの人と人がつながった感じが気持ちいいはずです。『つながる』という感覚は、今のこの時代になにより必要でしょう。サプライズは『つながる』ための手段のひとつだとも、いっていいかもしれません」(本書より)

 たとえばKDDI株式会社が3月16日(月)から公開中のサプライズムービー。本動画は、夢を持って上京する若者たちに向けて、彼らの家族や友人たちからサプライズエールが届く「SYNC YELL」プロジェクトの一環によるものです。本動画はこの3月に、東京に上京した3人の若者たちが、出発時の別れから東京に到着するまでの一部始終を収めたドキュメンタリー。東京に降り立った若者が、駅に設置された大型ディスプレイの前を通ると、地元の家族や友人からの温かいメッセージが。故郷からの思いがけないサプライズに、若者たちも思わず......という展開です。

 実はこの撮影の後、疎遠になっていた友人同士(サプライズする側)が再会を果たすなど、たくさんの人が"つながる"結果になったのだそうです。まさに小山さんの指摘する「サプライズは『つながる』ための手段のひとつ」を証明した形です。

 本書の「おわりに」で、小山さんは「今回紹介したサプライズの真似でもいいので、読んでくださった方には、ぜひともサプライズにトライしてみてほしいと思います」(本書より)と述べています。結婚式などイベント時に限らず、4月から地元を離れて新生活を始める人に向けて、サプライズというプレゼントを贈ってみてはいかがでしょうか。

【関連リンク】
SYNC YELL 〜 上京した瞬間に、地元からのサプライズエール 〜
https://www.youtube.com/watch?v=JyKXPOg7MZ4&feature=youtu.be

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