K-POPファン、実は「K-POPブーム」が嬉しくない?
- 『ソウルで楽しむK-POP完全ガイド (キネマ旬報ムック)』
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オリコンチャートには毎週のようにK-POPアーティストが上位に登場し、新しいグループも続々と日本デビューするなど、いまやK-POPの勢いはとどまるところを知りません。週末になれば来日イベントやコンサートが各地で行われ、賑わいをみせています。
そんなK-POPの現状を、ファンはさぞ喜んでいることかと思いきや、意外にもそうではないという声があります。
韓国でK-POPを楽しむ方法をまとめたガイド本「ソウルで楽しむK-POP完全ガイド」を企画・編集したライターのタナカヒロシさんは、その理由を以下のように説明します。
「日本でK-POPを見られる機会が増えていることは嬉しいのですが、日本で行われるK-POPアーティストのステージは、どれも日本用にカスタマイズされたものばかりで、純粋なK-POPではないんです。韓国で発表した曲を日本語にして歌われても、はじめから韓国での活動を知っていた人からすれば、どうしても違和感や物足りなさを感じてしまいます」
確かに、洋楽のコンサートを見に行ったと考えたら、ほとんど日本語で歌われたステージなんて微妙かも......。しかも、日本で行われるK-POPイベントは、チケット代が1万円を超えることもしばしば。それが毎週のように続くのだから、全部追っかけないと気が済まないタイプのファンからすれば、いくらあってもお金が足りないのです。
「高いチケット代を払って満足できないステージを見るくらいなら、いっそ韓国まで行って音楽番組を観覧したほうが満足度は高いと思いますよ。韓国の音楽番組は出演者のファンのために観覧枠があって、無料で見ることができるんです。各アーティスト1〜2曲しか披露しませんが、歌はもちろん韓国語だし、ステージとの距離もビックリするほど近いですから」
ただし、音楽番組の観覧は人数が限られているうえ、アーティストごとにルールがあって、誰でも見られるわけではないとのこと。前述の「ソウルで楽しむK-POP完全ガイド」では、韓国の音楽番組の観覧までの手順をはじめ、韓国で行われるコンサートチケットの取り方や、韓国の音楽配信サイトの登録の仕方など、日本というフィルターを通さずK-POPをダイレクトに楽しむ方法を紹介しています。なんでも、韓国の音楽配信サイトに登録すれば、1曲50円足らずで音楽のダウンロードもできるんだとか。
日本におけるK-POPに対して少なからず不満を感じている人は、ぜひ一度手に取ってみては?