第8回 伝説の"バットマン"が帰ってくる!? アダム・ウエスト版バットマン、商品化決定!
- 12年のサンディエゴ・コミコンで展示されていた “アダム・ウエスト版バットマン”のバットモービル。
(Photo by 杉山すぴ豊)
昨年の『アメイジング・スパイダーマン』『ダークナイト・ライジング』そして『アベンジャーズ』がきっかけとなってアメコミに興味を持ったという人は少なくないでしょうね。映画やグッズが"入り口"でアメコミを好きになる、知る。
僕が以前X-MEN映画のプロモーションを担当していたときに、X-MENというキャラを知っていましたか?的なアンケートを行った際、カプコンさんのゲームをやったことがある、と答えた人は多かったです。
X-MENの場合、ゲームが大きなショウケースになっていたのだと思います。
さて僕自身も、アメコミ・キャラとの出会いのパターンはいくつかあり、中でも忘れられないのが、TVシリーズの実写版「バットマン」。
TM & © DC Comics.
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子どものころ視ていたのですが、アメリカでは66年から68年(日本では66年から67年まで)の放送だったらしく、自分の年齢から考えて、恐らく再放送で接触したのでしょう。後で知ったのですが、日本では「怪鳥人間バットマン」というのが正しい邦題で、あの広川太一郎さんが声をあてていたそうです。
洒落たテーマ曲と、派手な衣装のキャラクターたち、そしてバットモービル(当時はバットマンカーと言っていた)等のメカやガジェットがかっこいい! そして、このシリーズは、例えばバットマンがジョーカーにパンチをくらわすと、KA-POW!とかコミックの"擬音"が独特の書体で、画面に表示されるのです! そう、ストーリーよりも、こういう世界観、雰囲気が好きで、僕の目をアメコミ・ヒーローに向けさせる大いなる"きっかけ"でした。
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このバットマンのTVドラマは、主役をアダム・ウエストさんという役者が演じていたので"アダム・ウエスト版バットマン"と呼ばれたりもします。
アメリカでは、TVドラマ史に、その名を残すヒット作だったらしいのですが、コミックのバットマン・ファンの中では、評判はよくなかったそうです。
基本はコメディで、チープで軽すぎる・・と。
しかしながら、バットマンというキャラが一躍メジャーになった理由の1つがこのTVシリーズであり、バットマンの歴史を語る上で "アダム・ウエスト版バットマン"の存在は欠かせません。(また同じTV局・制作会社だったので、バットマンとグリーン・ホーネットが共演するお宝エピソードもあります!)
この"アダム・ウエスト版バットマン"・・・どうやら20世紀フォックス系のテレビ番組だったらしく、いまバットマン映画の権利はワーナー・ブラザースが持っていますから、権利関係の問題で、なかなか商品化や映像のソフト化が難しかった。
劇中に登場したバットモービルらメカの商品化(ミニカーとかですね)と、このTV版をベースにして劇場映画版が、20世紀フォックスからビデオ&DVD化(日本では『バットマン オリジナル・ムービー』というタイトル)されたぐらいで、市場に出ていなかったのですが、ここにきて大きな進展がありました。
ワーナー・ブラザースの商品化部門ワーナー・ブラザース コンシューマー プロダクツさんから、"アダム・ウエスト版バットマン"の商品化を開始する、とアナウンスがあったのです! まずはアパレルやコレクタブル・アイテムを中心に展開されるようですが、主人公や悪役たちの肖像、それに 前述の、劇中登場した"擬音"もデザインの対象だそうです!
TM & © DC Comics.
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ティム・バートンやノーランとは全く違う"バットマン"ですが、僕にとっては
MY FIRST BATMANであり、
"彼"との"再会"は楽しみの人もきっと多いと思います!
POW!