もやもやレビュー

『月刊予告編妄想かわら版』2026年10月号

『わたしの知らない子どもたち』(10/16公開)より

毎月下旬頃に、翌月公開の映画を各週一本ずつ選んで、その予告編を見てラストシーンやオチを妄想していく『月刊予告編妄想かわら版』六十二回目です。
果たして妄想は当たるのか当たらないのか、それを確かめてもらうのもいいですし、予告編を見て気になったら作品があれば、映画館で観てもらえたらうれしいです。
10月公開の映画からは、この四作品を選びました。

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『ディスクロージャー・デイ』(10月1日公開)
公式サイト:https://disclosureday.jp/
予告編:https://youtu.be/OJ8jmP6iqFM

メイン_86487_049_NV_R6V33P2_X02_260311_DCP_REVIEW.0000087.jpg 50年以上に渡って、数々の傑作を世に放ってきた巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督の最新作『ディスクロージャー・デイ』。
 サイバーセキュリティのエキスパート・ダニエル(ジョシュ・オコナー)が盗み出した機密情報は「人類ではない存在」についてのものだった。気象キャスターのマーガレット(エミリー・ブラント)は放送中に人間のものではない不思議な言語を話し出してしまう、というシーンを予告編で見ることができます。
「79年続く恐怖のデマは終わりだ!」という黒人男性、ダニエルが恋人に国家機関から追われている時にこれからどうするのかと聞かれると、「全世界に"開示(ディスクロージャー)"する」と答えている場面もあります。
 ここからは妄想です。ダニエルとマーガレットが共に行動しながら、追ってから逃げているシーンも見ることができます。「人類ではない存在」について深く知ってしまったダニエルとその言語が話せるようになってしまったマーガレットは協力して世間にそのことを知らそうと奮闘するのでしょう。
 この予告編のあとに「本予告映像」というものが公開され、スティーヴン・スピルバーグ本人が「『未知との遭遇』を製作した頃よりも"人類以外の存在"を本気で信じている」と語っています。もう、オチを想像する必要もないですね。ただ、それを僕らは目撃しに行きましょう!

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『ディスクロージャー・デイ』
10月1日(木)全国公開
配給:東宝東和
© Universal Studios. All Rights Reserved.

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『DIGGER/ディガー』(10月9日公開)
公式サイト:https://digger-movie.jp/
予告編:https://youtu.be/4GqUIYG-jEA

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 余命いくばくもない愛猫を心配する石油採掘会社CEOで、傲慢な権力者であるディガー・ロックウェル。部下から工事について連絡があったが、ディガーは石油の採掘を優先させて氷河の工事を進めさせる。アメリカ政府の主要陣が集まった会議では、「大統領、この規模の災害は制御不能です」と報告されるほどの最悪の事態がそのディガーの言動によって引き起こされてしまったようです。
 ここからは妄想です。「ディガー。全部お前の責任だ! なんとしろ!」と大統領に命令されてしまった彼ですが、「自然は操れないが、世間は操れる」と豪語している様子も予告編にあります。氷山をミサイル攻撃するなど、より悲惨な未来が待っているように見えますが、ディガーはあまり恐れを感じておらず、なんとかなるような雰囲気を醸し出しています。
 もしかしたら、ディガーは途中から増えすぎた人類を減らすためにこの問題を利用し、最後には自らの金で作った新時代のノアの方舟で逃げ出すかもしれません。そして、生き残って新しい神と名乗るそんなラストではないでしょうか?

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『DIGGER/ディガー』
10月9日(金)全国公開
配給:東和ピクチャーズ・東宝
©2026 WBEI and Legendary

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『わたしの知らない子どもたち』(10月16日公開)
公式サイト:https://k2pic.com/film/wsk/
予告編:https://youtu.be/mkSrA5C8HZI

『わたしの知らない子どもたち』メイン素材.jpg『ゆれる』『永い言い訳』『すばらしき世界』を手掛けた西川美和監督の「原案・脚本・監督」によるオリジナル最新作『わたしの知らない子どもたち』。
 疎開先で一緒だった生徒の琴子(小八重葵美)と教師の曽根文美子(二階堂ふみ)は敗戦後の東京に戻ってきたが、別々の人生を辿ることになる。
 一人になってしまった琴子は少女だったことを捨てる。自ら髪を切って「茂男」と名乗り、少年として孤児の仲間たちと生きていく様子が予告編で見ることができます。琴子を守れなかった曽根は生まれたばかりの赤ん坊を抱えながら、琴子の居場所を探す様子も見れます。
「私は自分がどこの誰だか、わからなくなりました」という琴子の声と、「名前を教えてくれ、茂男じゃねえだろ」と彼女に聞く仲間の少年の声も耳に残ります。
 ここからは妄想です。と言いたいところですが、一足早く試写でこの映画を観てきました。敗戦後、それまでのルールや常識がひっくり返ってしまい、誰も信じられなくなってしまった世界で、少女が生きるために少年として、他の孤児たちと生きていこうとします。しかし、少年だと偽っていくことにもやがて限界がきてしまいます。
 これは戦後の孤児たちや女性たちがどうやって生き抜いたのか、残酷な現実と向き合ったのかを描いた映画です。新たな戦前からどんどん戦時下に向かうようなこんな時代だからこそ劇場で観てほしい一作です。

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『わたしの知らない子どもたち』
10月16日(金)全国公開
配給:K2 Pictures
©2026 K2 Pictures・AOI Pro.

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『もしもの愛』(10月23日公開)
公式サイト:https://www.netflix.com/jp/title/82106490
予告編:https://youtu.be/YmUOaEiLamo

『ペパーミント・キャンディー』『オアシス』を手掛けてきた韓国のイ・チャンドン監督最新作『もしもの愛』。今作は11月6日からNetflixで配信スタートされるが、一足早く一部劇場にて10月23日から劇場公開。
 会社を解雇されてしまった夫ホソク(ソル・ギョング)と妻のミオク(チョン・ドヨン)の元にドキュメンタリー映画監督のイェジ(チョ・ヨジョン)とその夫サンウ(チョ・インソン)がやってくる。イェジはホソクを主人公にして映画を撮ろうと考えているのが予告編を見るとわかります。
「SP重工場被解雇者対策委員会」と書かれた出入り口の前で笑い合う妻たちや、二組の夫婦が一緒にイェジたちの別荘で優雅に食事をしている様子も予告編で見ることができます。
 ここからは妄想です。いわゆるブルーカラーの夫妻と映像業界のホワイトカラーに見える夫婦が交流していくと、それぞれが求めているものや価値観の違いが出てきそうです。前作『バーニング 劇場版』に出てきた男性二人にも貧富の差があったのを思い出しました
 映画の主人公にホソクをしたいというイェジ、そして彼の妻のミオクと向き合うサンウの姿もあり、イェジ夫妻の策略でミオクはサンウに惹かれ、夫を裏切ってしまう。そんな夫婦の姿を映像として彼女たちは撮ろうとする。最後にそのことを知ったホソクにイェジはカメラを向けられてしまい、すべてを白状させられるというラストはどうでしょうか?

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文/碇本学

1982年生まれ。物書き&Webサイト編集スタッフ。

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