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死のアプリから逃げ切れるか『カウントダウン』

カウントダウン(字幕版)
『カウントダウン(字幕版)』
ティチナアーノルド,ジャスティン・デック,ジャスティン・デック
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 死の予告電話を受けるホラー映画『着信アリ』が2000年代に流行しましたが、時が流れガラケーからスマホが主流になった今、同じようなコンセプトの新たなホラーが誕生。ネットフリックスの人気ドラマ「YOU―君がすべて―」で一躍有名となった注目女優エリザベス・ライルが主演を務める映画『カウントダウン』です。死を予告する電話・・・ではなく、本作は死を予告するとんでもないアプリが若者たちに襲い掛かります。

 あるパーティー会場で、ティーンエイジャーたちは、自分が死ぬまでの時間がわかるアプリを発見し、その話題で持ちきりに。みんながダウンロードする中、周りに流されてダウンロードしたコートニーは、自分だけ余命が数時間しかないことに戸惑います。そんな彼女は、アプリの宣告通り数時間で謎の死を遂げるのです。同じくアプリをダウンロード済みのコートニーの恋人エヴァンは、飲酒運転で事故を起こし、病院にいました。彼の余命もあと少し......。そんな彼のケアを担当していた看護師のクイン(エリザベス・ライル)は、エヴァンからのそのアプリのことを聞き、自分もまたダウンロードしてしまいます。エヴァンが本当に宣告された時間に死んでしまったことで、クインも自身の身を心配し始め・・・。

 このアプリは、ダウンロード後に利用規約に同意するかどうか聞かれるのですが、この利用規約を誰も読まずに同意。しかし、この行動が後に恐怖を招いていく。きっと、利用規約を読まない人の方が多いこの世の中への注意喚起メッセージもこめた一本なのだと実感しました。ちなみに本作に登場する神父が変わり者。なんだか笑える要素もあった不思議な作品でした。恐怖のアプリに翻弄される......夏も終わった今の時期にぴったりな作品です。

(文/トキエス)

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