純粋な恋愛を忘れてしまったあなたに。『恋するモンテカルロ』

　年を重ねるたび、純粋な恋愛とはどのようなものだったか忘れてしまう、そんな人は私だけではないと思います。「どうやって付き合っていたのか」「どのように恋していたのか」思い出すのにはやっぱり映画に浸るのが最適な方法ですよね。長年、仕事などに没頭して恋人を作ることを忘れてしまっていた方におすすめなのが『恋するモンテカルロ』。3人の女性のそれぞれの"純愛"が詰め込まれています。

　主人公は、幼い頃からフランス・パリに憧れを持つ田舎町の女子高生グレース（セレーナ・ゴメス）。彼女は地道に貯めたお金で親友のエマ（ケイティ・キャシディ）と一緒についにパリ旅行へ。しかし出発前日の親とのディナーの最中に、不仲だった義理の姉メグ（レイトン・ミースター）も一緒に行くことになってしまいます。3人は早速パリへと向かいますが、グレースが申し込んだ最悪な激安ツアーで、3人は現地に置いてけぼりにされてしまうのです。そんな時、グレースは英国の資産家令嬢であるコーデリアと間違われ、3人は超高級ホテルで過ごすことに。

激安ツアーの中でメグはオーストラリアからの旅人ルークと出会い、資産家令嬢に間違われたグレースはある財団の息子に惹かれていき、地元に恋人をのこしたエマは王子に誘われる......。旅先でそれぞれ新たな出会いがありますが、その恋の行先はさまざま。どれも純愛なスタートで乙女心を満たしてくれるストーリーラインですが、おとぎ話のようないい面だけでなく、純愛だからこその苦悩みたいなものもリアルに描かれているのが本作のポイントです。

純愛ってこんな感じだったのか......と懐かしく思える人もいれば、新しい発見と出会える人もいるはず。女子同士で鑑賞すると大盛り上がりしそうな一本です。

（文／トキエス）