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幻覚と真実の交錯に、あなたも惑わされる!『オキュラス/怨霊鏡』

オキュラス/怨霊鏡(字幕版)
『オキュラス/怨霊鏡(字幕版)』
カレン・ギラン,ブレントン・スウェイツ,ケイティ・サッコフ,ロリー・コクレイン,マイク・フラナガン,マイク・フラナガン
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 2013年に製作されたホラー映画『オキュラス/怨霊鏡』。昨年『ドクター・スリープ』で監督&脚本を務めたマイク・フラナガンがメガホンを撮った作品です。実は本作、2006年に監督が製作し、1人の俳優と鏡だけを描いて大絶賛を受けた短編映画『Oculus: Chapter 3 - The Man with the Plan』を長編として作り直したもの。その後、2017年にはボリウッドでリメイクされるなど、人気がとどまることを知らない作品です。

 物語は、ある幸せな一家が新居に引っ越してきたことからスタート。父は、アンティーク好きの母のために、仕事部屋に古い鏡を置きます。しかし引っ越してから、父と母の喧嘩が増え、ついに父が母を殺害。さらには父が10歳の息子ティムに射殺されるという残虐な事件が発生します。それから11年後、精神病院から退院したティム(ブレントン・スウェイツ)は姉のケイリー(カレン・ギラン)と再会。ケイリーは11年前の事件を調査し、「かつて優しかった父が豹変したのは鏡の魔力のせいだ」と思うようになります。それを証明するため、新生活をスタートさせたいティムを説得し、ケイリーはかつて住んでいた家にその鏡を置いて、検証をスタートさせます。

 過去の残虐な事件に立ち向かう姉弟を演じたのは、『ジュマンジ』シリーズのカレン・ギランと、『マレフィセント』のブレントン・スウェイツ。今となってはとっても人気のふたりが、鏡の魔力にまんまと惑わされていきます。本作は、過去に起こった出来事と検証している現在とが交錯し、見ている側もこれは幻覚なのか真実なのか、いい意味で混乱します。スリルを掻き立てる演出と、テンポよく進んでいくストーリーが◎。面白いホラー映画を探している人は、ぜひともチェックしてみてください。

(文/トキエス)

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