もやもやレビュー

嘘が巻き起こした音楽の奇跡『マーティン・フリーマンのスクール・オブ・ミュージカル』

マーティン・フリーマンのスクール・オブ・ミュージカル [DVD]
『マーティン・フリーマンのスクール・オブ・ミュージカル [DVD]』
マーティン・フリーマン,マーク・ウートン,ジェイソン・ワトキンス,アシュレー・ジェンセン,パム・フェリス,リッキー・トムリンソン,ジョン・セッションズ,デビー・イシト
トランスフォーマー
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> HMV&BOOKS

嘘を言っているつもりで、結果として真実になってしまうことを、嘘から出た実というが、まさにそんなことわざを地でいくストーリーなのが『スクール・オブ・ミュージカル』である。
『SHERLOCK』や『ホビット』で人気が爆発したマーティン・フリーマン主演の作品だが、日本では劇場公開されていなかった。マーティンファンの声に応える形で、10年越しのDVD化となった次第だ。

学生時代に演劇をかじっていたお人好しキャラのポール(マーティン)。かつての仲間は演劇の世界で頑張っているものの、自分はしがない教員生活を送っている。そんなある時、クリスマスの劇の担当になったポール。見栄をはるために、ハリウッドから劇の取材にやってくると嘘をついてしまうものだから、街ぐるみで大騒動に発展!

マーティン・フリーマンが、気の弱い小学校教師を熱演。彼は表情で演じる繊細なコメディが本当にうまい。元来は生真面目なのに、変人に絡まれたり、騒動に巻き込まれる(シャーロックやガンダルフなんかに!)役まわりがよくはまる。

誰も病気にならず悪人も出てこない。ファミリーで堪能できる、アットホームな音楽映画だ。

(文/峰典子)

« 前の記事「もやもやレビュー」記事一覧次の記事 »

BOOK STANDプレミアム