奇妙な夢を見たら、とりあえずググれ。『マップ・トゥ・ザ・スターズ』

　どうも、前世遊牧民かと思うくらい引っ越し率が高いトキエスです。引越しの間に短期で実家に滞在すると、父がいつも「冷凍室を開けたら蛇が大量に出てくる夢見るんや」とおかしなことを言うので、そんな時はググって夢の意味を調べます。ちなみにこの夢の意味は、"出費が増える"。食費とか無理しとるんやろうか......と心配になると同時に、夢占いの正確さにビビります。奇妙で印象に残る夢だからこそ、ググって欲しい。そんな夢と同じくらい奇妙で意味を知りたくなる映画『マップ・トゥ・ザ・スターズ』をご紹介します。

　有名セラピストである父ワイス（ジョン・ジューザック）、人気子役の息子ベンジー（エヴァン・バード）、そしてベンジーの芸能活動をサポートする母クリスティーナ（オリヴィア・ウィリアムズ）からなる一家は、ハリウッドを象徴するセレブ家族。ワイスはハリウッドの中堅女優ハバナ（ジュリアン・ムーア）を治療。彼女は大女優だった亡き母親の亡霊の幻覚で悩まされていたのです。
　ある日、ハバナは友人から紹介された、顔に火傷の跡がある少女アガサを個人秘書として雇うことに。しかし、アガサの正体はある問題を起こして施設に入所していたワイス家の長女（ミア・ワシコウスカ）だったのです。アガサがハリウッドに戻ってきたことを知ったワイスは、必死で家族から遠ざけようとしますが、それがきっかけで一家が秘密にしてきたことが徐々に暴かれてしまう...そんなストーリー。

　ハバナだけでなくワイスの息子ベンジーも亡霊の幻覚に悩まされます。しかもアガサは幼い頃からなぜかベンジーと結婚したいと思っていた......そんな一般ピーポーからすれば考えもつかないような悩みをもつハリウッドセレブたち。感情移入することは難しい作品ですが、一方で自分には一生縁がないようなハリウッドセレブの裏側（特に闇の部分）に自然と引き込まれてしまいます。ちなみに本作で登場人物たちが頭を抱えている悩みは、どれもググれば夢占いでヒットします。

　もし本作のようなストーリーを夢で見た人は今すぐググってみてください。あなたの闇の部分に気づくことができるかも。

（文／トキエス）