自分の本当にやりたいことを見つけたければ『私だけのハッピー・エンディング』を観よう!
- 『私だけのハッピー・エンディング [Blu-ray]』
- ケイト・ハドソン,ニコール・カッセル
- ポニーキャニオン
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あなたは「死」を意識したことがありますか? 自分の本当にやりたいことや実現させたいことを「いつか」できるだろう、と後回しにしていたり、忙しさに紛れて本当の目標を忘れたりしていませんか? 今、こうしている間にも着々と人は死に向かっているのに、いつのまにか「自分はまだ死なない。これから先も人生を歩んで行く」と思い込んでいる人も少なくないはず。そんな人にオススメしたい作品が『私だけのハッピー・エンディング』です。
30歳、独身のキャリアウーマン、マリー(ケイト・ハドソン)は素敵な友人に囲まれ仕事も順調。毎日楽しく過ごしていた彼女、ある日突然ガンを宣告されます。余命半年と宣告されてもなお、笑顔で友人や家族に接するマリー。そんな彼女は、主治医のジュリアン(ガエル・ガルシア・ベルナル)と出会い、恋に落ちます。今まで本気の恋愛ができなかったマリーがやっと見つけた恋。しかし刻々と病状が進行していく中、彼女は動揺を隠すことができませんでした。
30歳、独身、仕事が楽しく、友達も多い。そんなマリーと同じ状況の人は日本にも多いでしょう。そして、人生を謳歌している楽しい時期に死と向き合うことになったマリー。彼女は不器用ながらに、自分の人生と向き合って行きます。病気が進行していく一方で、友達は新しい命をお腹に宿していて、自分と比較してしまったり、時には友達や家族に冷たく当たってしまうシーンも。そんなマリーからは、リアルに人生と向き合ったときの恐ろしさや、今の時間がとてつもなく大切だということを教えられます。
いつかは良い人と出会って、素敵な結婚をして、子どもを育てる。誰でも描くことのできる「普通の未来」は、意外と手に入れることが難しいと気付かされます。マリーが神様に対して「死ぬのが怖い」と打ち明けるシーンがあるのですが、そこで神様は「人はみんな死ぬのよ」と語ります。「......確かに!不死の人なんてこの世に存在しないし、事故だって病気だって予測できるものじゃない」と本作を観ているうちに、いつのまにか自分自身も「死」について向き合っていることに気づくでしょう。
もし今自分が死と向き合わなければならない状況だったら......「あれもしてない、これもしてない」と思い浮かぶものがあれば、それは本当にやるべきことだと思います。アナタは、今、ちゃんとやりたいことがやれていますか? もしかしたら本作がアナタの背中を押してくれるかもしれません。
(文/トキエス)