もやもやレビュー

『ラッシュ/プライドと友情』を観て、4月からは「ライバルを作ること」を目標にしたくなった。

ラッシュ/プライドと友情 スペシャル・エディション [Blu-ray]
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クリス・ヘムズワース,ダニエル・ブリュール,オリビア・ワイルド,アレクサンドラ・マリア・ララ,ピエルフランチェスコ・ファビーノ,ロン・ハワード
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 人の成長に欠かせない"ライバル"という存在。「ライバルに勝ちたい一心で頑張っていたら、気付けばかなり成長していた」という経験がある人は多いと思うが、一方で、ライバルがいる環境に憧れる人も少なくないのでは。そんな人は、4月からの目標を「ライバルを作ること」にしてみるのはどうだろう。邦画洋画問わず、ライバル関係を題材にした作品はたくさんあるが、その中でもオススメしたいのが『ラッシュ/プライドと友情』。主演は『マイティ・ソー』で"オレ様ヒーロー"ソーを演じたクリス・ヘムズワースと、『グッバイ・レーニン!』でアレックスを演じたダニエル・ブリュールだ。

 モータースポーツの最高峰、フォーミュラ1(通称、F1)。毎レースで死ぬ確率は20%とも言われ、常に危険と隣り合わせのスポーツである。そんなF1で1970年代、F1史に残る伝説と称されるレースがあった。死を恐れず、激しい走行スタイルでポイントを獲得していたプレイボーイのハント。その一方で、コースやマシンについて常に考え用意周到であり、私生活も真面目なラウダ。相反する2人のレーサーが、F1というデンジャラスだが夢のある世界でライバルとして戦ったのだ。

 1976年、ラウダは開幕から順調に成績をのばし、チャンピオン確実だと言われていた。しかし、ドイツ大会で大事故に遭遇。1分間400℃を超える炎に包まれ、瀕死状態に陥ったラウダは、一命を取り留めたが「復活は難しい」と言われていた。ラウダがレースに出場できない間に、ハントは一気に追い上げる。ハントの活躍を病室のテレビでみたラウダは、復帰を決意。なんと6週間後にレースに復帰し、ハントと共に日本でシリーズ最後のレースに挑む。

 2人にはともに、レースをしたくてもできない、挫折の時期が訪れる。ラウダは前述した瀕死の大怪我。一方、ハントはスポンサーがつかずに酒に溺れ、理解ある奥さんにも八つ当たり。しかし、苦境の中にあった2人に共通していたのは、頭の中には常にライバルの存在がいた、ということだ。そして、そのことが、苦境を抜け出すための大きな原動力になっている。

 ライバルという存在は作ろうと思って出来るものではないが、4月からの新生活、自分と同じ環境で頑張っているライバル的な存在を見つけてみてはいかがだろうか。

(文/トキエス)

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