"意中の男性の胃袋をつかめ"は本当だった。『めぐり逢わせのお弁当』
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普段カレーは白いご飯と食べています。でも『めぐり逢わせのお弁当』をみたらナン派と言いたくなりました。
舞台は、インドの大都会ムンバイ。約5千人のダッバーワーラーと呼ばれる弁当配達人が、家庭の台所から一日20万個ものお弁当を集荷し、オフィスに届けます。
主婦のイラも、最近不仲の夫へ精一杯の愛情を込めたお弁当を作り、ダッバーワーラーに届けてもらっていました。が、何かの手違いで夫以外の人(早期退職を控えた中年男性・サージャン)のところに届けられてしまうミスが生じていました。
様子がおかしいことに気づいたイラは弁当箱の中に手紙を入れ、サージャンも空になった弁当箱に返事を出し、といったいわゆる文通が始まります。
最初は美味しいだの少し塩辛かっただのお弁当の味についての内容でしたが、次第にお互いの話に。イラは、父親の病や夫の浮気についてサージャンに相談し、それに対しサージャンはアドバイスをしてあげるようになります。人付き合いの得意でないサージャンも、亡くなった妻のことなど自分のことを少しずつ打ち明け始めます。そうしていくうちに、ブータンに一緒に住もうなんて話をしたり、ついには会う約束までもするようになります。
そもそも、まだ会ったことのない相手とこれほどまでに急接近したのも、イラの料理の腕前が相当なものだったからなわけで。手紙をくるめるくらいの薄さの香ばしく焼けたナンでカレーを食す様子は本当によだれものでした。あまりの美味しさに、サージャンも四段重ねのお弁当をいつも空っぽにしていました。
よく意中の人を落とすには男性の胃袋をつかめと聞きますが、本当にその通りだと本作から学びました。片思い中や婚活中の女子には、ファッションやメイクを頑張ることより、ぜひ料理の腕をあげることをおススメします。