『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』を観て壮大な百合モノだと思った
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「ラストで全部ひっくり返すなんて、そんなの絶対おかしいよ!」と、まどかばりにブチ切れそうになった『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』の終盤。主人公の暁美ほむら(ほむほむ)派の僕には厳しいを通り越し、ソウルジェムがとんでもない勢いで濁っていきました。「あたしって、ほんとバカ」と心中を千々に乱し、公開当時、3回は映画館に足を運んだんですがね。戦闘シーンがカッコいいから。
それにしても、アニメ版ではまだ救いがあったのに映画版は皆無。しまいにはほむほむが悪魔になってまでヒロインの鹿目まどかを救おうとします。意味分からんです。アニメ版ではまどかが神のような存在となり、時空を超えて魔女になる前の魔法少女を救うという献身ぶり。神の子だけのことはあります。
感動しても、心の中で「やはり百合モノじゃねぇか!」という憤怒が湧きます。
R指定以外に用はねぇんだよ!
しかし「あぁ、これは壮大な百合モノなのだ」と思考の補助線を引き理解するまで3秒もありません。愛っつーかストーカさんと呼ぶかは置くとして。
大きなお友だちである僕は、妄想をひたすら堪能し耽美な百合の世界へ誘われていく。
そういう視点で眺めれば、濁ったソウルジェムが少しだけ輝きを取り戻しました。
(文/畑中雄也)