もやもやレビュー

浮気を軽く考えられなくなってしまった。『シークレット・ウィンドウ』

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 「浮気は文化」そんな言葉が生まれた時には男性の浮気が目立っていたが、最近は女性の浮気をテーマにした番組や、雑誌のコラム等をよく見かけるようになった。時代は変化し、「寂しいから」「旦那がほったらかしだから」といった女性独特な"寂しい"という感情で軽く浮気をしてしまう人も増えてきているのかも。
 浮気性な女性にぜひ観てほしいのがモダンホラーの帝王、スティーブン・キングの小説を映画化した『シークレット・ウィンドウ』。

 本作は、主人公の人気作家モートが妻エイミーの浮気現場、モーテルに突撃するシーンから始まる。その後、離婚協議で心身ともに疲労がたまっていたモートの家に、謎の男ジョン・シューターが現れ、モートに小説を盗作されたと言い出だした。モートは、まったく身に覚えのない疑惑に困惑。
 さらに、ジョンは小説の結末を書き換え、自分の名前で出版することを要求する。

 モートは身に覚えのない疑惑や、むちゃくちゃな要求を受け入れるはずもない。だが、その後、愛犬が殺されたり、妻の家が火事になったりと次々と事件が起こる。そして、ジョンを目撃した人が次々と殺されていく等、殺人事件へと展開していく。

 本作で注目してほしいのは、モートと妻エイミーとのやり取り。エイミーはモートと以前購入した家に、現恋人のテッドと住んでいる。そして「あなたが心配よ」と自分が電話したいときにだけモートに連絡をする。
 
 モートはなぜ、浮気して自分が以前買った家に恋人と住むような女に優しく接するのだろうか。彼は寛大な心を持つ男なのか? だが、もしそうならモーテルに突撃したりしないだろう。ストーリーが進むにつれ、彼の心の中と、謎の男ジョン・シューターの秘密が上手く関係していく。

 本作で学べることは、"男性を本気で怒らすと、とんでもないことをしでかす"ということである。エンドロールを観るころには、自分の「軽い気持ちでしてしまった浮気」を後悔することになるだろう。そんな本作は浮気防止策としてカップルで観るのもいいかもしれない。

(文/アヤカ・ブルクレ)

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